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ツチ : ウィキペディア日本語版
ツチ

ツチ (Tutsi) はアフリカ中央部のルワンダブルンジを中心に居住する「3つの民族」集団の一つ。16世紀頃の牧畜民に起源を有するとみられる集団で、少数派であったがルワンダ、ブルンジで王室を支えていたためにドイツ、ベルギー(第1次世界大戦後)の植民地支配の際に農耕民であったフツや狩猟採集民のトゥワに対する間接統治者として支配階級となった。1960年代頃から独立運動が盛んになると多数派のフツと軋轢を生じるようになり、1994年にはルワンダ紛争で少なくとも50万人から100万人にも及ぶツチの人々が虐殺されている。
近年ではツチもフツも同じ人種(バントゥー系)との見解が主流となりつつあるため「ツチ族」、「フツ族」という表現は使われなくなってきており、本記事も単に「ツチ」、「フツ」と表記する。
== 概要 ==
ヒューマン・ライツ・ウォッチによると1994年のルワンダ紛争時の虐殺にも拘らず、ツチの人口の77%程度〔"Numbers ", ''Leave None to Tell the Story: Genocide in Rwanda'', ヒューマン・ライツ・ウォッチ〕がルワンダに居住し、ルワンダでは少数派ながら大統領を輩出している。しかし、歴史的経緯から内政ではフツとの正面からの衝突は避けている。ツチとフツは同じ言語・宗教を共有しており、その文化も概ね似通っているため、ツチ系とフツ系の結婚もよくみられ(フツ系の男性とツチ系の女性の結婚が多く、その逆はまれである)、現代に至っては表面的にフツ系なのかツチ系なのかを意識する機会は減っているといわれ、文脈によっては単純に支配階層のことを指してツチという言葉を用いることも増えてきている。しかしながら、近年まで続いた国内紛争やツチ系ゲリラによるフツ系住民の襲撃による難民化などから、個々の住民は今なお、自らがどちらに属しているのかを内面的に自覚しているとされる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ツチ」の詳細全文を読む




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