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ティリダテス1世(Tiridates I、在位:紀元前248年頃 - 紀元前211年頃〔デベボイス 1993,p218〕)は、アルサケス朝パルティア王国の初代王アルサケス1世の弟。 ==生涯== セレウコス朝のセレウコス2世(紀元前246年 - 紀元前225年)がアシアでガリア人に敗れたという噂を聞いたアルサケスとティリダテスの兄弟は盗賊の手勢を率いて、セレウコス朝のパルティア州に侵入し、その総督アンドラゴラスを襲撃して殺害した。そして兄のアルサケスはアスタウエネのアサアクで王冠を授けられ、アルサケス朝パルティア王国を建国した。〔デベボイス 1993,p20-21〕〔合阪 1998,p433-434〕 紀元前248年頃、アルサケス1世から王位を継承したティリダテス1世は、ほどなくしてヒュルカニア王国を侵入し征服した。紀元前234年、それまで脅威であったバクトリアのディオドトス1世が没したため、恐怖から解放されたティリダテス1世はその息子で王位を継いだディオドトス2世と講和を結び、さらに強力な軍隊を持つようになった。〔デベボイス 1993,p21〕 紀元前228年頃、セレウコス朝のセレウコス2世はバビロンに軍を集結し、東進を始めた。その進撃でティリダテス1世は退却し、最終的にカスピ海近くのステップに住むアパシアカエ(アパ・サカ族=水サカ族の意)に庇護を求めた。しかし紀元前227年頃、セレウコス朝内で内紛が起きたため、セレウコス2世は東進を取りやめ、シリアに退却した。これによりパルティア人は勝利宣言をすることができた。〔デベボイス 1993,p22〕 ティリダテス1世は自らの地位を確立するために軍隊を増強し、砦を建造し、既存の都市を補強した。また、アパオルテノン山の極めて要害堅固な場所に新しい都市ダラを建設し、おそらくパルティア王国の首都とした。37年間統治したティリダテス1世は紀元前211年に没すると、息子のアルタバノスに王位を継承させた。〔デベボイス 1993,p23 紀元前248年以降の記述は資料によって定まっておらず、アルサケス1世の記述なのかティリダテス1世の記述なのかがわからない。ティリダテス1世の息子アルタバノスというのも、資料によってはアルサケス1世の息子アルサケス2世となっているものもある。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ティリダテス1世」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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