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テラモーン(), は、ギリシア神話に登場する英雄である。サラミース島の王で、カリュドーンの猪狩り〔アポロドーロス、1巻8・2。〕〔ヒュギーヌス、173。〕、アルゴナウタイ〔ロドスのアポロニオス、1巻93。〕〔アポロドーロス、1巻9・16。〕〔ヒュギーヌス、14。〕、ヘーラクレースのトロイア攻略に参加した〔アポロドーロス、2巻6・4。〕〔ディオドロス、4巻32・5。〕。長母音を省略してテラモンとも表記される。 アイギーナ島の王アイアコスとエンデーイス(スケイローンの娘)の子で、ペーレウスと兄弟。ポーコスとは異母兄弟である。一説ではテラモーンはキュクレウスの娘グラウケーとアクタイオスの子で、ペーレウスとは友人だったとされる〔アポロドーロス、3巻12・6。〕。グラウケーはテラモーンの最初の妻ともいわれる〔ディオドロス、4巻72・1。〕。アルカトオスの娘ペリボイアとの間に大アイアース、トロイアの王女ヘーシオネーとの間にテウクロス〔アポロドーロス、3巻12・7。〕、また一説にトロイアの女テアーネイラとの間にトラムベーロスをもうけた〔高津『辞典』p,169a、174a。 〕。大アイアースとテウクロスはトロイア戦争の英雄である。 == 神話 == ===ポーコス殺害と亡命=== 神話によるとテラモーンとペーレウスは競技に優れたポーコスをねたんで、ポーコスの殺害を計画した。すなわち競技の最中にポーコスの頭に円盤を投げつけて殺した後、遺体を隠すというものである。実際に殺害を実行したのはテラモーンであり、2人は森の中にポーコスの遺体を隠したが、殺害が露見し、アイギーナ島を追放された〔アポロドーロス、3巻12・7。〕。 このため、テラモーンは母方の曽祖父にあたるキュクレウス王を頼ってサラミース島に亡命し、王の娘グラウケーと結婚した〔。そしてキュクレウスが後継者が生まれないまま死んだときに、王国を譲り受けた〔アポロドーロス、3巻12・7。〕。テラモーンもまた子どもに恵まれなかったが、妻との死別後、アルカトオスの娘ペリボイア(ペロプスの孫にあたる)と再婚すると、2人の間に大アイアースが生まれた〔。この息子にアイアースと名付けたのは、ヘーラクレースがテラモーンに息子が授かるように祈るとワシが現れたことによる、という話が伝わっている〔アポロドーロス、3巻12・7。〕〔aias の語源を aietos (ワシ)の語で解釈する古代の俗説(高津による注釈、p.224、注釈No.138)。ワシは大神ゼウスのシンボルで、ヘーラクレースの祈りに対してゼウスが吉兆としてのワシを遣わしたということである。『オデュッセイア』ではゼウスはオデュッセウスに対して雷で応えている。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「テラモーン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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