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デアドラ(ディアドラ(''Deirdre'')もしくはデアドリー(''Derdriu''))はアイルランド神話のアルスター伝説群(アルスターサイクル)に登場する悲劇のヒロイン。デアドラはフェリミ・マック・ディル(''Fedlimid mac Daill'')の娘として生まれ、ドルイドのカスバド(''Cathbad'')により「素晴らしい美女になるが、王と卿(戦士)が彼女の為に争い命を落すことになるだろう」と予言され、「災いと悲しみを招く者」「危険」という意味を持つデアドラと名づけられる〔井村君江『ケルトの神話』ちくま文庫、1990年、pp205-214。〕〔ヤン・ブレキリアン『ケルト神話の世界』中央公論社、1998年、pp381-395。〕。その予言を聞き、居合わせた戦士達はデアドラを殺すことを提案するが、アルスター王のコノール・マック・ネッサ(コンホヴァル・マク・ネサ)が彼女を助け、自らが育てて、後に妻にすることを申し出て引き取ることになった〔〔。デオドラはコノール・マック・ネッサの元で、砦に隔離されて成長する。 年頃になったデアドラは、ウシュナハ族のノイシュ(''Naoise'')と恋におち、彼の兄弟とともにスコットランドへと逃げ出す。しかし、ノイシュと彼の兄弟は、コノール王の策略により、ファーンマグの王イーガン・マクダルハクトに殺され、この間の戦いにより多くのアルスターの戦士が命を落とした。デアドラはコノール王の元に戻されるが、鬱々として楽しまず日々を過ごした。1年ほど経ったときに、コノール王に嫌いなものを尋ねられたデアドラは、愛するノイシュを死をもたらしたコノール王とイーガンと答える。答えを聞いたコノール王は、自分だけでなくイーガンにもデアドラを与えると言い出し、2人の間にデアドラを座らせて馬車(または戦車)を走らせ、嫌いなものに挟まれているデオドラを嘲笑するという行動に出る。この仕打ちにデアドラは車から身を投げ出し、岩に頭を打ち付けて自殺する〔〔。 デアドラの墓からはイチイの木が生え、同じくノイシュの墓から生えたイチイと枝を絡ませ、引き離すことができなくなったという〔。 == 脚注 == == 関連作品 == * 『デアドラ』 1907年発表のウィリアム・バトラー・イェーツによる悲劇。 * 『悲しみのデアドラ』1910年発表のジョン・M・シングによる悲劇。 * ''LÉ Deirdre (P20)'' は退役したアイルランド海軍の哨戒艇。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「デアドラ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Deirdre 」があります。 スポンサード リンク
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