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デガナウィダ(Deganawida、またはDekanawida、1550年頃-1600年)はインディアンの酋長(調停者)。指導者、首長ではない。 ==デガナウィダの伝説== 「デガナウィダ」は、「流れる二つの川」という意味。1550年ごろ、現在のカナダ・オンタリオのキングストンでワイアンドット族(ヒューロン族)の両親の元、7人兄弟のうちの一人として生まれた。当時、五大湖の南側では、カユーガ族、モホーク族、オナイダ族、オノンダーガ族、セネカ族の5つの部族が激しく争い合い、多くの血が流されていた。 伝説によれば、母親はデガナウィダが生まれる前に「生まれたばかりの息子が部族を崩壊させる」というビジョン(啓示)を受けたため、祖母と二人で生まれてきたこの赤ん坊を毎朝、川で溺死させようとした。三日に渡るこの試みでもデガナウィダは死ななかったため、母親は彼を育てることにした。 またある伝説では、「偉大な空の精霊の酋長が、平和と力のメッセージを五大湖南側の5つの部族にもたらすデガナウィダという息子を地上に送ってくれる」という夢を見た母親が、彼を生んだ後デガナウィダと名付けたという。 成長したデガナウィダは、インディアン部族間の和平調停の望みを母と祖母に語り、その賛同を得て白い石舟に乗って湖にこぎ出したと言われ、石の舟に乗る彼を見て人々は驚き、その和平の力を確信したという。 デガナウィダは和平のために湖の南へと旅をした。彼はあちこちで和平の呼びかけを行い、湖の東にあるモホーク族の村でハイアワサと出会った。ハイアワサは村でも強力な戦士であり、人食いでもあったが、戦いに虚しさを感じ、眠れない夜を過ごしていた。ハイアワサは家族を集め、デガナウィダの話を聞くことにした。デガナウィダはこう話し始めた。「私は、天空の大精霊の酋長の良き知らせとともに来ました。国同士の戦いは終わらなければなりません。良き精霊は、人間たちが血を流し合うことを決して望んでいません。」 ひとりの男が、「しかし我々が戦わなければ近隣の部族に殺される。」と返すと、デガナウィダは「近隣の部族は、私の和平の呼びかけをすでに受け入れています」と答えた。こうしてハイアワサの部族は彼の呼びかけを受け入れた。デガナウィダは去りがけに、ハイアワサにオノンダーガ族の強力な戦士であるタドダホが強く和平に反対していることを伝え、オノンダーガの村のある東へ向かった。そのあと、不思議なことにひと月の間にハイアワサの三人の娘が立て続けに死んでしまった。悲しみにくれたハイアワサはひとりデガナウィダの後を追い、長い苦難の旅ののちに彼に会い、その悲しみを癒してもらううちに、和平の呼びかけに力を貸すと誓った。 伝説では、ハイアワサがオノンダーガ族の戦士タドダホの住む山の洞穴へ行くと、タドダホは恐ろしい顔と髪にヘビを絡ませた怪物のような男で、ハイアワサを驚かせた。ハイアワサはタドダホの髪からヘビを櫛で梳きとってやり、部族を和平会議に参加させたという。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「デガナウィダ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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