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デッドキー : ウィキペディア日本語版
デッドキー[ちょうおん]
デッドキーはタイプライターコンピュータのキーボードにおける特殊な修飾キーである。アルファベットの字母(a, b, c, ...などの''普通の''アルファベット)に対してダイアクリティカルマークを追加するために使用される。デッドキー単体では完全な文字を入力することはできないが、このキーの直後に文字キーを押すことでダイアクリティカルマークが追加された文字を入力できる。そのためベースとなる文字に加えてそれぞれのダイアクリティカルマークに対するデッドキーのみがあればダイアクリティカルマークを追加した文字が入力でき、各ダイアクリティカルマーク専用のキーと文字の組み合わせを逐一用意する必要がない。
例えばキーボードにグレイヴ・アクセント (`)のためのデッドキーが用意されているとすると、フランス語の文字である''à''は、の順にタイピングすればよく、''è''は、の順にタイピングすれば入力できる。しばしばダイアクリティカルマークを単体で入力するためにスペースキーを用い、グレイヴ・アクセントのみを入力するにはのあとにを入力する。
== 利用方法 ==
デッドキーはAltGrキーなどの押しっぱなしで別のキーも押すような一般的な修飾キーとは異なりキーを押して、離した後で別のキーを入力する。一部のコンピュータシステムではデッドキーがオンになっていることを表示しないためキーが死んでいるように見えるものがあるが、一部のテキスト入力システムではキーストロークが終了するのを待っているような表示を行うものがある。
タイプライターでは、文字修飾は機械的にキャリッジを進めることなくダイアクリティカルマークを入力することで実現される。そのため後に続く文字は紙に重ねて打たれる。この仕組みにより、ダイアクリティカルマークはタイプライター上で制限なく入力できる。例えば、アキュート・アクセント(´)を''q''に重ねることも可能である。
コンピュータではタイプライターのように制約ない入力はできない。コンピュータ上ではデッドキーは文字を修飾するのではなく、次のキーの入力の時だけキー配列を切り替える。キーボードが一時的に特殊なモードになり通常の文字の代わりに、適当なダイアクリティカルマークが予めついた文字を生成する。ダイアクリティカルマークとベースの文字の対を使うためにはそれが文字セットに定められ、フォントによるサポートがなければならない。''q''にアキュート・アクセントがついた文字は用意されていないので、の次にを押しても得られるのはバラバラに''´q''となるか、異常な入力と認識されて何も入力されない(Unicodeの互換文字を使えばq́を表現できるが、デッドキーの機能では無理)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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