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信用リスク(しんようリスク)とは、債務者が、債権を履行できなくなるリスクのことである。デフォルトリスク(債務不履行の危険性)とも言う。 信用リスクは、債務者のリスクが反映されるあらゆる取引に波及するリスクである。信用リスクにさらされている金融商品として、代表的なものとしては、貸出債権や国債、社債、金融債等の債券、株式やクレジットデリバティブを挙げることができる。また、預金についても、預金を預けている金融機関がデフォルトした場合、預金が毀損する可能性があるという意味で、間接的には信用リスクにさらされていると考えることができる。 信用リスクを知るための指標としては、信用格付けが有名である。信用格付けは、格付機関が特定の有価証券や債務者の信用リスクが大きいのか小さいのかを判断したものであり、おおよその目安になる。また、法人向けの貸出しを行っている金融機関では、内部(行内)格付を整備していることが多い。 信用リスク管理は貸出を業務の柱としている金融機関にとっては、大きな関心事である。金融機関にとっては、貸倒れによる損失をカバーするための利鞘を確保することが求められる。 例えば、日本のバブル期までは、担保である不動産価値の上昇が見込まれたので、債務者の信用リスクより、むしろ担保不動産のみに着目すれば良かった。しかし、日本のバブル崩壊以後は、担保の不動産価値に不確実性が増えたことから、貸倒れによる損失をコントロールするために債務者の信用リスクを適切に把握することが必要になったのである。このような背景の下、1990年代より日本の金融機関は、債務者のデータを整備し、様々な統計技法を用いて、信用リスクを客観的に測定・分析するための態勢の整備に力を注いでいる。 信用リスクが高まることは、債券の評価に影響を与える。たとえば、信用リスクが高い会社が債券によって資金調達を行う場合、信用リスクに見合うだけの利鞘(信用スプレッド)を求められ、長期の満期の債券を発行することは困難になる。また、個人でも信用リスクが高いと金融機関から判断された場合、保証人や追加担保を要求される、借入上限額が低く抑えられる等の影響を被ることになる。 == カウンターパーティー・リスク == カウンターパーティー・リスクは、取引の相手方の事情により取引が完結しないリスクのことである。取引信用保険によって売掛債権の倒産リスクをヘッジした会社や、CDSによって貸出先の倒産リスクをヘッジした金融機関も、保険会社やCDSの契約相手方が流動性の枯渇やシステミック・リスクによって保険金を支払うことができなくなるリスクにはさらされている〔Tom Henderson. Counterparty Risk and the Subprime Fiasco . 2008-01-02. 2008-10-06閲覧。〕。 大手保険会社は多くの取引について相手方となっているので、AIGの救済に見られるように、カウンターパーティー・リスクについて政府による対処が必要とされることがある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「信用リスク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Credit risk 」があります。 スポンサード リンク
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