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デボン系 ( リダイレクト:デボン紀 ) : ウィキペディア日本語版
デボン紀[でぼんき]

デボン紀(デボンき、)は、地質時代の区分のひとつである。古生代の中ごろ、シルル紀の後、石炭紀の前で、約4億1600万年前から約3億5920万年前までの時期を指す〔地質年代表‐古生代 による〕〔ただし、始まりと終わりの時期は資料により若干の違いがある。〕デヴォン紀と記載されることもある。イギリス南部のデヴォン州に分布するシルル紀の地層と石炭紀の地層にはさまれる地層をもとに設定された地質時代である。デボン紀は、魚類の種類や進化の豊かさと、出現する化石の量の多さから、「魚の時代」とも呼ばれている。
== デボン紀の環境 ==

=== 陸上の環境 ===
デボン紀の開始時期にあたる約4億2000万年前、複数の陸塊同士(ローレンシア大陸バルティカ大陸など)が衝突し、ユーラメリカ大陸が赤道直下に誕生した。現在の北アメリカ東海岸、グリーンランドスコットランドがユーラメリカ大陸の一部であった。ユーラメリカ大陸には、陸塊の衝突時にできた巨大な山脈があった。その山脈が大気の流れを大きく遮り、恒常的な降雨を周辺地域にもたらしていた。そのため長大な河川が出現し、この河川に沿って動植物が大陸内部まで活動範囲を拡げていくことが可能となった。
前代のシルル紀には既に植物の陸棲化は開始していたが、デボン紀には河川に沿って大規模に植生域が拡大していったアーケオプテリス(またはアルカエオプテリス、''Archaeopteris'')などのシダ状の葉を持つ樹木状植物が誕生したことにより、最古の森林が形成されていった。この森林の拡大にしたがい湿地帯も同時に形成されていった〔MEYER-BERTHAUD B., SCHECKLER S. E., WENDT J., "Archaeopteris is the earliest known modern tree", ''Nature'', 1999, 398, 6729, 700-701〕〔 GERRIENNE Philippe, STEEMANS Philippe, GENSEL Patricia G., LARDEUX Hubert, PRESTIANNI Cyrille, "A Simple Type of Wood in Two Early Devonian Plants" ''Science'', 2011, 333, 6044, 837.〕。
河川と森林そして湿地帯の存在が生物種の進化を支え、さらに大陸内部の気候は、乾季や、時には大規模な乾燥期もあったため、後述する昆虫類両生類など、より乾燥に強い生物種の誕生を促した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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