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金融理論におけるデリバティブ()とは、より基本的な資産や商品などから派生した資産あるいは契約である〔大村敬一『ファイナンス論—入門から応用まで』有斐閣、2010年、195頁〕。金融派生商品(英:Financial derivative products) とも言われる。 == 概要 == デリバティブとは、基礎となる商品(原資産)の変数の値(市場価値あるいは指標)によって、相対的にその価値が定められるような金融商品をいう〔企業財務制度研究会『金融派生商品の情報開示に向けての調査研究』財団法人企業財務制度研究会1994年p.56。また直接の引用はPDFのp.4〕。デリバティブ取引は、債券や証券(株式や船荷証券、不動産担保証券など)、実物商品や諸権利などの取扱いをおこなう当業者が、実物の将来にわたる価格変動を回避(ヘッジ)するためにおこなう契約の一種であり、原資産の一定%を証拠金として供託することで、一定幅の価格変動リスクを、他の当業者や当業者以外の市場参加者に譲渡する保険(リスクヘッジ)契約の一種である。市場で取引される債券・商品には「標準品」「指数」があり、個別商品の先渡契約(forward)は一般にデリバティブに含まない。尚、デリバティブの利用目的には「リスクヘッジ」の他、「スペキュレーション(投機)」「アービトラージ(裁定取引)」がある。 デリバティブ取引の特徴として次のことがある。 * 差金決済(レバレッジ効果)。 * ショートポジションが可能。 デリバティブはレバレッジ効果を有するため、たびたび投機的な運用資産として、多額の損失を生じ、問題となっている。英国のベアリングス銀行や米国のカリフォルニア州・オレンジ郡など、運用セクションによるデリバティブの運用の失敗により、企業は元より地方行政の存続に大きな影響を与える事件は後を絶たない。現在では、多くの会社ではデリバティブへの投資に対して、リスクをモニタリングする仕組みが導入されている。銀行業の場合は、BIS規制や金融検査マニュアル等で、そのデリバティブの運用に対する体制整備が求められている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「デリバティブ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Derivative (finance) 」があります。 スポンサード リンク
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