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トゥガーリン・ズメエヴィチ : ミニ英和和英辞書
トゥガーリン・ズメエヴィチ[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

トゥガーリン・ズメエヴィチ : ウィキペディア日本語版
トゥガーリン・ズメエヴィチ[ちょうおん]
トゥガーリン・ズメエヴィチトゥガーリン・ズメーエヴィチ〔『ロシアの民話 1』(「アリョーシャ・ポポーヴィチ」)で確認した表記。〕、トゥガーリン・ズメエーウィチ〔『ロシアの神話伝説』(「アリョーシャ・ポポーウィチ」)で確認した表記。〕とも。、)は、古くからロシアで口承で伝えられてきた物語、ブィリーナに登場する悪役の名前である。ズメエヴィチ (Zmeyevich) の名の通り「の子」または「の子」という意味が含まれている〔『ロシア英雄叙事詩 ブィリーナ』pp. 180-189.(「アリョーシャとトゥガーリン」)および『ロシア英雄物語』pp. 116-126(「アリョーシャと怪物トゥガーリン」)では大蛇の子トゥガーリンと呼ばれている。〕。竜人として表現する場合もある。
その正体(モデル)はトゥゴルカンという実在のハーンだと考えられている〔『ロシア英雄物語』p. 264.(作品解説「アリョーシャと怪物トゥガーリン」)〕。ソ連ロシア)の歴史学者によれば、このブィリーナには、ポローヴェツ族クマン人)の族長(ハーン)、トゥゴルカンに対するウラジーミル2世モノマフの勝利が反映されているという〔 B. A. Rybakov. The World of History. First Centuries of Russian History. Moscow, 1987. p. 196.〕。
== 『アリョーシャと怪物トゥガーリン』 ==

トゥガーリン・ズメエヴィチは、「ブィリーナ」や民話では勇者に退治される。
故郷を出たアリョーシャ・ポポーヴィチは、ウラジーミル公のいるキエフに向かう途中、旅の巡礼に出会う。そして怪物のような姿の「大蛇の子トゥガーリン」の事を巡礼から聞き、成敗を思い立つ。アリョーシャが巡礼の姿でトゥガーリンの前に現れると、トゥガーリンは彼の正体に気付かず、アリョーシャを殺したいので居場所を知らないかと尋ねる。アリョーシャはトゥガーリンの頭を砕いて殺害し、素晴らしい色で染められた彼の着衣と駿馬とを奪い、再びキエフへ向かう〔『ロシア英雄物語』pp. 116-126.〕〔『ロシア英雄叙事詩 ブィリーナ』pp. 180-189.〕。
別のヴァリアントでは、司祭の家に生まれすくすくと成長したアリョーシャ・ポポーヴィチ(ポポーウィチ)は、親の許しを得てキエフへ向かう。宮殿に着いたアリョーシャは、人間で乱暴者のトゥガーリン・ズメエヴィチが宮殿内で好き放題に振る舞いながらも、ウラジーミル公をはじめ誰一人彼に逆らえない様子を目の当たりにし、成敗を思い立つ〔『ロシアの神話伝説』pp. 55-59.〕〔『ロシアの民話 1』pp. 27-29.〕。アリョーシャが勝負を申し込むと、トゥガーリン・ズメエヴィチは応じ、一騎打ちとなったが、アリョーシャがトゥガーリンの首を刎ねて勝利した〔『ロシアの神話伝説』pp. 59-61.〕。あるいは、決闘によって宮殿内が穢れるのを嫌ったアリョーシャは、トゥガーリン・ズメーエヴィチをいったん荒野に追いやる。翌日の戦いでは、翼のある馬に乗って空を飛び回るトゥガーリンに対し、アリョーシャは雲を呼び雨を吹きつけて彼を地上に落とした。そしてトゥガーリンの首を刎ねるとそれを高々と掲げつつ、ウラジーミル公の元へ戻った〔『ロシアの民話 1』pp. 29-32.〕。
この話はロシアでは有名で『アリョーシャ・ポポーヴィチと蛇のトゥガーリン』というアニメにもなっている〔2004年作品。詳細はロシア語版記事「Алёша Попович и Тугарин Змей」を参照。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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