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『トゥルークの海賊』(トゥルークのかいぞく)は、茅田砂胡の小説。全4巻。『天使たちの課外活動』と並行する時間上の話で、登場人物も一部共通している。 『天使たちの課外活動』とは異なり、『スカーレット・ウィザード』の登場人物が主に登場する話である。なお、ケリーとジャスミンの夫婦がトゥルークへ赴くことになった経緯は『大いなる闇が来た』と題する短編として、中央公論新社の公式サイト「C★NOVELS.com」内の特集ページに掲載されていたが、第3巻に収録された。 == あらすじ == ケリーたちは、マヌエル一世の友人であるバックマンを通じて、トゥルーク周辺の海賊問題の解決を頼まれる。ところがトゥルークは一般人には渡航が認められていない惑星だった。実際に飛んでみたケリーたちは、そこで貨物輸送艦の護衛として連邦軍から派遣されてきている軍艦に察知され、警告を受ける。その直後、跳躍反応を感知したケリーたちは個人所有の快速船が跳躍してきて、しかもそれを追うように海賊船が現れたのを目撃する。しかも、その海賊たちはあろうことか二代目シェンブラックと二代目グランド・セヴンを名乗ったのであった。さらに最近セントラルを中心に出回っている謎の薬物「パーフェクション」の材料となるものが、トゥルークでは僧侶が使う香の原料ともなる名産品であったことから事態はさらにややこしくなっていく。 一方、セントラルから帰国したサリース・ゴオランは、往路で寄った連邦大学惑星(ティラ・ボーン)で「『大いなる闇』が顕現し、弟子と友人関係を築いた」という事実を本山に報告。合わせて「大いなる闇」ルウの言葉を受けロムリス夫妻の僧籍回復および昇格を本山に進言、しかし事実が「白か黒か」判断がつかない本山の大師たちはロムリス夫妻の還俗からして啓示を受けたものか怪しかった、と言い出し、サリース・ゴオランは僧籍剥奪の危機に直面する。それを兄・エクルンドから知らされたライジャは帰国を決断、そこへ「ルウが行かなきゃ話が収まらない」とリィが言い出し、シェラと共にルウをある手段で強引に連れ出すことに。渡航禁止惑星への渡航となるため、移動の手段はもちろんケリーの船「パラス・アテナ」である。 手作りのキャラメルを利用してルウをなだめながら、リィは31人の大師たちやロムリス夫妻との会談を進める。しかしトゥルーク行政府の関係者ロムリス夫妻の娘・エレクトラが乗った貨物船が海賊団の人質となったこと、さらに貨物船の乗員乗客を人質としたことを海賊団が声明として発表したのを機に事態は一変。かつて本家シェンブラック海賊団およびグランド・セヴンの船に乗っていた老船乗りたちが、二代目を名乗る不届き者を倒すべく次々と集結する。そしてトゥルーク上空の宙域で50年に一度の周期で起こる怪現象「大潮」までも発生し、トゥルーク上空は微惑星と“門”だらけになってしまう。 そこへトゥルーク地上からやってきたのは旧型の海賊船、その名も「アルベルティーナ」。グランド・セヴン最後の生き残り“特攻ランバルト”とその仲間たちだった。さらに本家グランド・セヴンの船「ブルーライトニング」まで合流し、トゥルーク上空の特殊な宇宙空間は本家グランド・セヴンとケリーおよびジャスミン、偽海賊団、連邦軍の乱戦となる。一方のトゥルーク地上でも、大潮に備えて各地の寺院に配備されているミサイルやビーム砲を僧侶たちが隕石と化した微惑星目がけて放ち、狙いを過たずそれらを撃破していくという、連邦関係者が目を疑う光景が広がっていたのである。そして、偽海賊団とセントラルで「パーフェクション」を売りさばいている総元締めが繋がっていることに気づいたケリーたちによって中央政府関係者まで糸が繋がり、ようやく事件は解決したのだった。 事件終息後、「アルベルティーナ」は戦闘の後であることと、大気圏突入時に微惑星の直撃を受けたりしたためボロボロの状態で何とか地上に着陸、そのあとをなんとかついていった「パラス・アテナ」も無事着陸することが出来、ダイアナは感応頭脳同士でセンサーや船外、船内のカメラを一時的に共有して「アルベルティーナ」関係者とコンタクトする。そしてリィやルウ、シェラがライジャやケリー、ジャスミンと共に国内線の飛行機に乗ってタルボット村にやってきた。その日はソンダイク寺院で宴会となり、ダイアナはケリーとコンタクトを取れずイライラさせられる羽目になった。 1週間ほど後、連邦大学惑星(ティラ・ボーン)に戻ったリィとシェラは、出されていた宿題「トゥルークの様子をまとめて生徒たちの前で発表」を行うが、シェンブラック海賊団の過去の話を交えたため、校内で騒ぎを引き起こす。そしてしばらく後、仕事で宇宙空間を移動中のダンは、義父や義母、果ては両親から息子ジェームスが高等部へ進学せず宇宙に出ようとしていると聞かされ、頭を悩ませた末にケリーの手を借りることでこの事態を収拾する。 後日、ダレスティーヤおよびエルヴァリータの就任式が大々的に開かれることになり、ケリーたち夫妻に招待状が届いた。ジャスミンは数少ない女友達の晴れ姿を見るべく乗り気だが、夫ケリーの相棒であるダイアナは「あの星の環境が落ち着かない」と嫌がっていた。一方「大いなる闇のおかげで僧籍回復及び昇格に至ったので」という理由から、ライジャ経由で知らされたルウは「神様扱いされるのと環境が良すぎて嫌」とごねていた。そこで共謀した1人と1隻は「駆け落ちあるいは不倫旅行」と称して逃げ出す。翌日、パラス・アテナの行方が知れなくなったケリーと、相棒の居所を探しているリィは連絡を取り、さらにダン・マクスウェルの船「ピグマリオンII」とも連絡を取ってダイアナとルウの居場所を特定。そこはかつてケリーが惑星軌道上に存在する公転型“門”を発見したミニヨン連星だった。 ダンの協力の下、学業に支障が出ないように週末に外泊許可を取ったリィとシェラ、そしてケリーは、ランバルトからの通信による援護射撃に乗せられたダイアナのおかげで互いの相棒を連れ戻し、さらにダンにもダレスティーヤから直々に招待する旨の通信が入って、就任式当日を迎える。ルウは僧侶たちに拝まれるのを避けるため、会場である寺院の本殿に衝立を立ててもらい、その後ろでリィやシェラと一緒に、ケリーたちはエクルンドとエレクトラの兄妹やエルヴァリータの従兄であるシノーク首相、招待客であるマグナス連邦副主席らと境内の隅の方に設えられた椅子で式を見守るのだった。 そして季節が巡り、タルボット村は新たな住人を迎え、惑星トゥルークのあるカトラス星系には幽霊船が出るという噂が連邦軍の警備部隊に広がっていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トゥルークの海賊」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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