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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
テウタテス (Teutates) は、ケルト人に信奉されていた神に用いられた名前である(後述)。ルカヌスの『内乱』やラクタンティウスの『神的教理』で名前が言及されており、またカエサルが『ガリア戦記』内で言及したガリアの神の中の一柱だとされる。テウタテスに献じられた石碑なども多く発見されており、その広い信仰を示している。言語学や考古学による研究からテウタテスは部族の神であり、また戦争の神でもあったとされる。 ==概要== ケルト神話には汎ケルト的に広く信仰されていた神もあったが一方でケルト内の部族ごとの神も存在した。 例えば、はその名からアルウェルニ族固有の神であった事が容易く想像できる。こうした神は過去の族長が神格化された、一種の祖先崇拝の対象なのであろう〔アルウェルヌスの別名であるアルウェルノリクスは「アルウェルニ族の王」を意味する。ピゴットはガリア人の「王(rix)」について「その多くは『取るに足らない侵略集団の族長で、互いの領地を荒らし回り、隷属民を食い物にするだけの存在だった』」としている。〕。 テウタテスは「民族の神」を意味する。意味から推測するとテウタテスという名はアルウェルヌスのような部族の神のうち特定の一柱を指す呼び名であったのかもしれない。しかしテウタテスと呼ばれる神への信仰を示す証拠は非常に広範囲に分布しており〔「テウタテスは文献からはガリアで,ラテン語碑文からは英国,ドナウ川沿岸,さらにはローマまで,グンデストルップの鉢からはこの文化遺品の原産地と思われる黒海沿岸でもおそらく,知られていたことが分かる.」〕〔『アルスター神話群』に登場する「我が部族が忠誠を誓う神」がテウタテスに相当する神だとする指摘もあり、そうだとするとアイルランドにおいてもテウタテスの信仰は広まっていた可能性がある〕、こうした解釈は実状にそぐわない。テウタテスとは元々は神の名ではなく、単に「民族の神」という普通名詞、あるいは部族の神へと用いる尊称であったと複数の学者が推測している〔「名前は『部族』を意味するテウタ(teuta,touta,tota)に由来し、『部族の神』という普通名詞かもしれない。」 「部族を意味するケルト語の派生語のテウター、その名は『部族の神』を実際に意味したのだと。」「テウターテスは、のちにだんだん推移していったにしても、元は固有名というよりも説明のための用語だったのである。」 「これは『部族の神』という意味で、おそらく一つの神の名称というよりも、多くの異なる神の尊称だったのだろう。」 「その名は『部族』を意味するteuta,touta,totaに由来する.おそらく『部族の(神)』という普通名詞だろう.」〕。こうした説に倣えばテウタテスについての記述は、テウタテスその物ではなく、テウタテスと呼ばれた別々の部族の神に対してのものであったと考えられる。ケルト人がテウタテスを一柱の神とみなすようになったかは不明であるが、少なくともローマ人の目から見れば一柱の神であったことが後述のルカヌスの記述から伺える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「テウタテス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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