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トノー : ウィキペディア日本語版
トノー[ちょうおん]

トノー(Tonneau:発音ta'-no)とは、初期の乗用車で後部座席コンポーネントを指す用語であり、これを装備した乗用車のボディスタイルを表した。現代ではオープンカーのフロントシート後部エリアやピックアップ・トラックの荷台部分を指すのにも用いられている。
== 概要 ==

image:1903 ford model a.jpg|1903 フォードA型 トノー(リアエントランス)
Image:1910 Buick Tonneau rear.jpg|1910 ビュイック トノー(サイドエントランス)
Image:Cadillac Model A Tonneau 1903.jpg|キャディラック A型 トノー 1903:リアエントランス
Image:Cadillac Model E Four Seater 1905.jpg|キャディラック E型 4座 1905:サイドエントランスだがドアはない
Image:Cadillac Model M Touring 1907 2.jpg|キャディラック M型 ツーリング 1907:サイドエントランス
Image:Cadillac Model M Touring 1907.jpg|キャディラック M型 ツーリング 1907:サイドエントランス

当初のトノーは2座席のベーシックモデルラナバウトや初期型2座席ツーリングカーのオプションとして販売され、固定されて使用された。トノーをつけた車はラナバウトやツーリングカーではなくトノーと呼ばれた。クレストモビル(Crestmobile)などのように、中には取り外し可能なものもあった。フランス語で、樽、容器、カバーの意味で、トノーの座席が半円形の樽状であったところに由来する。
初期のトノーは後方背もたれ中央部がドアを兼ねていて、後部からステップを使い出入りした。ホイールベースが短くトノー部の脇は後輪だったので横に乗り降り口は作れなかった。初期型シートはリアエンジンの上部に高く馬車のように設けられていた。当時は車のスピードもそれほど無かったため、運転席もトノー部も馬車のようなシートであってその周囲を囲って人が落ちないようにする必要も無かった。ホイールベースが伸び、フロントエンジンとなるに従いトノー部は低くなり、トノー脇にドアが設けられるようになりサイドエントランスとなった。片側一枚、両サイドのものがある。これをサイドエントランストノーと呼び、この時点でそれまでのものをリアエントランストノーと呼んで区別するようになった。最初のサイドエントランストノーはピアレスだったが、すぐに他社も追従した。当初はドアはまだ無かった。しばらくしてドアが付けられるようになり、さらにリアのサイドのドアはフロントドアと同じようになってボディに一体化し「進化したツーリングカー」となった。その後ボディは覆われセダンとなる。キャディラックでは1910年モデルだった。オープンモデルはセダンクーペのクローズ状態とオープン状態を変換可能とした「コンバーチブル」となる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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