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triosephosphate isomerase =========================== ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana) ・ 酸 : [さん] 【名詞】 1. acid
トリオースリン酸イソメラーゼ(Triosephosphate isomerase、)またはTPIは、トリオースリン酸の異性体であるジヒドロキシアセトンリン酸(DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸(GAP)の間の可逆的な相互変換を触媒する酵素である。 TPIは、解糖系において重要な役割を果たし、エネルギーの生産に不可欠である。TPIは、ほ乳類や昆虫のような動物から、菌類、植物、細菌に至るまで、ほぼ全ての生物で見られる。しかし、ウレアプラスマ属等の解糖系を持たないいくつかの細菌はTPIを持たない。 ヒトでは、TPIの欠損は、トリオースリン酸イソメラーゼ欠損症と呼ばれる進行性の重篤な神経障害と関連がある。トリオースリン酸イソメラーゼ欠損症は、慢性の溶血性貧血が特徴である。この病気を引き起こす様々な突然変異があるが、そのほとんどで104番残基のグルタミン酸がアスパラギン酸に変異している〔 〕。 TPIは非常に効率のよい酵素であり、水溶液中で自然に起こるのと比べ、数十億倍も反応を速める。反応が非常に効率的であるため、「完全触媒」と呼ばれる。基質が拡散により酵素の活性中心に入り、出ていく速度にのみ速度が制限される〔 〕〔 〕。 ==メカニズム== 中間体として「エンジオール」を形成する。遷移状態を含めたそれぞれの段階の自由エネルギーの変化は、下の図のようになっている〔。 TPIの構造は、DHAPとGAPの変換を促進する。165番残基の求核的なグルタミン酸が基質を脱プロトン化し〔 〕、求電子的な95番残基のヒスチジンが陽子を供給してエンジオール中間体を形成させる〔 〕〔 〕。脱プロトン化されるとエンジオールは分解し、プロトン化された165番のグルタミン酸から陽子を取り込んで、GAPを形成する。逆反応の触媒も相同のメカニズムであり、同じエンジオールを形成する〔 〕。 TPIは、拡散律速である。熱力学には、DHAPの形成はGAPの形成よりも20倍も起こりやすい〔 〕。しかし解糖系では、代謝の次の段階でのGAPの消費はその生成の方向へ反応を進ませる。TPIは、活性中心と結合してしまう硫酸、リン酸、ヒ酸のイオンによって阻害される〔 〕。その他の阻害剤には、遷移状態アナログである2-ホスホグリセリン酸や基質アナログであるD-グリセロール1-リン酸がある〔 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トリオースリン酸イソメラーゼ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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