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トリノフンダマシ(鳥の糞騙し)は、コガネグモ科に属するクモの仲間である。その姿が鳥の糞に見えるものがあることから、その名がある。 == 特徴 == 節足動物門クモ綱クモ目コガネグモ科に属する。熱帯系のクモの仲間であり、日本ではトリノフンダマシ属が約5種、近縁のサカグチトリノフンダマシ属が3種類知られている。いずれも興味深い姿をしている。 最も普通に見られるのは、トリノフンダマシである。本州中部以南に分布し、それほど珍しい種ではないが、一般には目にすることはほとんどない。 雌は体長が1cm程度、腹部はハート形で、白っぽい。ハートのくぼんだ部分の下側に頭胸部がつながる。頭胸部と歩脚は薄い褐色で、足を折り曲げて、頭胸部に添えると、背面からは腹部に隠れて見えにくくなる。昼間に観察すれば、低木や草の葉の裏面に、足を縮めた姿でじっとしているのが見つかる。 腹部はほぼ白色で、両肩に当たる部分が軽く盛り上がる。その部分に白と灰色のまだらがある。腹部の表面は非常につやがあり、一見するとまるで濡れて光っているかのように見える。特に白と灰色のまだらの部分は、尿酸が流れたようになった鳥の糞にも見える。これが鳥の糞騙しの名の由来である。 他の種では、オオトリノフンダマシとシロオビトリノフンダマシが鳥の糞に似ている。オオトリノフンダマシはトリノフンダマシによく似ており、腹部がやや黄色みを帯びることと、腹部の形等が異なる。シロオビトリノフンダマシは横に長い楕円形の腹部で、中央に白い帯、その後部に黄褐色の部分がある。いずれもつやがあって、濡れた糞に見える。 それ以外の種は、糞には見えない。クロトリノフンダマシは真っ黒で、糞から出た種子に見えると言う人もいる。腹部後方が赤くなる個体があり、かつてはソメワケトリノフンダマシと呼ばれた。アカイロトリノフンダマシは、真っ赤な腹部に白い水玉模様が並び、腹部の横両端に黒い斑点が1つずつ出る。 近縁のものに、サカグチトリノフンダマシ属があり、国内に3種が知られている。サカグチトリノフンダマシは、丸い腹部が黄色で、白い水玉模様がある。ツシマトリノフンダマシは赤に黒の水玉模様である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トリノフンダマシ類」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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