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トルニエリア : ウィキペディア日本語版
トルニエリア

トルニエリア(''Tornieria'' "トルニアのために"の意味)はジュラ紀タンザニア由来の竜脚類ディプロドクス科の恐竜の属である。この属は複雑な分類の歴史を持つ。
== 発見と命名 ==

1907年、ドイツ領東アフリカ(現在のタンザニア)で調査していたドイツの古生物学者エーベルハルト・フラース(en)は1つの地点("A発掘地")で二つの竜脚類の標本を発見した。この2つの個体は、"骨格A"、"骨格B"と標識され各々異なる竜脚類の種を代表するものとされた。1908年、これらにはそれぞれギガントサウルス・アフリカヌス(''Gigantosaurus africanus'' アフリカの巨人トカゲ)と''G. robusta''(堅牢な巨人トカゲ)と命名された〔E. Fraas, 1908, "Dinosaurierfunde in Ostafrika", ''Jahreshefte des Vereins für Vaterländische Naturkunde in Württemberg'' 64: 84-86〕 。第三の無関係なアフリカの種がHaughtonにより1928年に"Gigantosaurus" ''dixeyi''と命名されたが、現在ではマラウィサウルスとされている。
不運にも、ギガントサウルスという名前は既にヨーロッパの竜脚類 ''Gigantosaurus megalonyx'' に対し1869年にハリー・シーリーにより使用されていた。フラースはこのイングランドのものと同じ属に自身の種を配置することはせず、フラースの名前は利用可能だと考えた。これは、当時は後者の名はオルニトプシス()のジュニアシノニムであると考えられ、またシーリーは彼の判断では十分な記載をしていなかったからである。他のドイツの古生物学者リカルド・シュテルンフェルト(en)は1911年、タンザニアの竜脚類をトルニエリアと改名し、''Tornieria africana''と''T. robusta''の二種を作った。属名はドイツの爬虫両棲類学グスタフ・トルニアen)に献名したものである〔Sternfeld, R., 1911, "Zur Nomenklatur der Gattung ''Gigantosaurus'' Fraas", ''Sitzungsberichte der Gesellschaft naturforschender Freunde zu Berlin'' 1911: 398〕。
1922年、ヴェルナー・ヤーネンシュen)によるトリニエリアの再評価では1つ目の種''T. africana''は実際には北アメリカの竜脚類の属バロサウルスのアフリカの種であると結論した:つまり''Barosaurus africanus''である〔Janensch, W., 1922, "Das Handskelett von ''Gigantosaurus robustus'' und ''Brachiosaurus brancai'' aus den Tendaguru-Schichten Deutsch- Ostafrikas", ''Centralblatt für Mineralogie, Geologie und Paläontologie'' 1922: 464–480〕 。他方のアフリカの種''T. robusta''は後にティタノサウルス類に属しているとされた。このティタノサウルス類の種は一時期トルニエリアと呼ばれるが、トルニエリアは''T. africana'' がタイプ種であるためこれは誤りであった。そこでこの種独自の属名が必要とされ、1991年、Rupert Wildによりジャネンシア()と改名された。
もしトルニエリアがバロサウルスと同じ属であれば、トルニエリアという名は十分に新参主観異名junior subjective synonym)である。
しかしながら、後に研究者たちにアメリカの種とアフリカの種に属のレベルで差異があるという意見がなされた。21世紀初頭において、この考えが普及し、
2006年、Kristian Remesは総説においてトルニエリアは明確に正当な属であると結論付けた〔Remes, K., 2006, "Revision of the Tendaguru sauropod ''Tornieria africana'' (Fraas) and its relevance for sauropod paleobiogeography", ''Journal of Vertebrate Paleontology'' 26(3): 651–669〕。
ヤーネンシュが1961年に''B. africanus''には変種があるという認識をした事実から錯綜が生じた:すなわちより華奢な後肢による区別される型 ''B. africanus'' var. ''gracilis''である。〔Janensch, W., 1961, "Die Gliedmaßen und Gliedmaßengürtel der Sauropoden der Tendaguru-Schichten", ''Palaeontographica'' Supplement 7(3): 177–235〕 1980年John McIntoshはこれを種へと昇格させ''Barosaurus gracilis''とした〔D. Russell, P. Beland, and J. McIntosh, 1980, "Paleoecology of the dinosaurs of Tendaguru (Tanzania)", Memoires de la Societé Geologique de France, N.S. 139: 169-175〕: これは現在の用法の下では''Tornieria gracilis''となるわけだが、この組み合わせは1992年に既にジョージ・オルシェフスキー(George Olshevsky)により発表されている〔G. Olshevsky, 1992, ''A revision of the parainfraclass Archosauria Cope, 1869, excluding the advanced Crocodylia''. Mesozoic Meanderings 2, pp. 1-268〕。しかしながら、Remesは2006年に''B. gracilis''は裸名(''nomen nudum'')であり、1980年にはホロタイプも識別できる特徴も提供されていないと結論付けている〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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