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トレイン・オン・トレイン(Train on Train、異軌間軌道列車移動システムおよび列車搭載型貨物列車。略号:t/T〔青函トンネル区間における新幹線と貨物列車の共用走行について 北海道旅客鉄道株式会社 2012年2月27日 p.6参照〕)とは、北海道旅客鉄道株式会社(JR北海道)が研究している狭軌(在来線)の貨物列車を標準軌(新幹線)の専用車両にそのまま搭載して輸送するシステム、およびその専用車両のこと。 言うなれば新幹線による車両航送(車両輸送)のようなものである。 == 概要 == 北海道新幹線(新青森駅 - 新函館北斗駅間は2016年〈平成28年〉3月開業予定)が青函トンネルを貨物列車と共用することから生じる問題への対策として、北海道旅客鉄道(JR北海道)によって研究が進められており、2007年(平成19年)度には実験車両が製作され、苗穂工場で検証試験が行われている。 北海道新幹線は、青函トンネルとその前後の共用区間(新中小国信号場 - 木古内駅間)において海峡線を三線軌条化して貨物列車と同じ線路を走ることになっている。もともと軌間以外は新幹線規格で作られているので走るだけであれば問題はないが、現在の貨物列車の最高速度は110 km/h以下であり、待避設備が青函トンネルの前後にしか作れないためダイヤ作成上のボトルネックとなる可能性がある〔新幹線新青森-新函館間 貨物共用走行に課題 デイリー東北社 2010年3月23日〕。 新幹線開業後も現状と同じく1日30往復近い貨物列車が通るとすれば、1時間あたり2往復〔新幹線軌道の保守作業のため、深夜・早朝は列車の運行ができない。〕に対して新幹線も1往復程度しか通すことができないと予想されている〔開業20年 青函トンネルへの期待 読売新聞 2008年3月11日〕。これは新函館北斗駅 - 札幌駅間開業後の東京 - 札幌速達列車の想定需要には及ばず、臨時列車・東北北部 - 北海道の区間列車や将来的な需要増大などに対処する余裕がない。この状況の解決策として考えられたのがトレイン・オン・トレインである。 また、2004年(平成16年)の新潟県中越地震による新幹線及び貨物列車の脱線事故、2005年(平成17年)のJR福知山線脱線事故・JR羽越本線脱線事故などを受けて、時速200 km以上の新幹線列車と在来線の貨物列車がすれ違う際の風圧により貨物列車が脱線する危険性や地震による貨物列車の脱線の危険性が指摘されることとなった。共用区間における貨物列車の脱線は新幹線の重大事故に直結する可能性が高いため、トレイン・オン・トレインはこれらの危険性に対する解決策としての役割も求められることになった JR北海道は、2004年(平成16年)に「貨物列車及び列車搬入搬出方法」として関連技術の特許を出願している〔特許・実用新案公報DB より「特開2005-262914 」で検索可能。〕。「トレイン・オン・トレイン」という名称が初めて公になったのは2006年4月に坂本眞一会長が帯広市で行った講演会〔JR北海道坂本会長 在来線使い、札幌経由で 十勝毎日新聞 2006年4月26日〕でのことであり、2007年2月には北海道新聞〔北海道新聞 2007年2月24日 〕でも紹介された。また、2012年1月の定例記者会見で小池明夫社長は、北海道新幹線開業後に「トレイン・オン・トレイン」の導入に強い意欲を示した〔東奥日報 2012年1月12日 〕。 なお、JR貨物からは現時点で新幹線開業後の貨物列車牽引用としてEH800形電気機関車の導入が発表されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トレイン・オン・トレイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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