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とろろ昆布
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トロロコンブ(学名:)は、オクロ植物門褐藻綱コンブ目コンブ科の海藻である〔トロロコンブ BISMaL (Biological Information System for Marine Life) 独立行政法人海洋研究開発機構構築 2013年6月15日閲覧。〕。北海道釧路町以東の太平洋沿岸からウルップ島までに分布する〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(84)コンブ科-トロロコンブ属(1)トロロコンブ(1)」、『海洋と生物』第23巻第6号、生物研究社、2001年12月、p.570〕。葉体は 2年生である〔。 刻んで湯を注ぐととろろ状になるためこの名を持つ。ただし市販のとろろ昆布の原材料は、他の肉厚のコンブである場合がほとんどである。 == 特徴 == 根は繊維状となって分岐し絡み合い、数層に輪生して径 5-8cm の付着器となる〔。 茎は長さ 3-6cm で形状は下部では円柱状となり、上部ではしだいに扁平となってくさび状に広がり葉に連なる〔。粘液腔道は皮層中に小さくまばらに1列となる〔。 葉の基部は円形から楔状と変異が多い〔。 葉の形状は帯状から倒卵形まで変異の幅が広く、帯状のものでは長さ 1.5–4m、幅 7-15cmとなり、他の形状では長さ 1-1.5m、幅 20-30cm となる〔。中帯部は平坦で紋様がなく幅は狭く 1-3cm で、おもて面でわずかに凹む〔。葉には本種の特徴となる龍紋状の凹凸紋が、葉の長軸に対し直交する方向に並んで形成される〔。粘液腔道は大きく、横断面からみて皮層に 1列となる〔。 1年目の葉体の形状は、概ね細長い線状あるいは帯状となる〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(84)コンブ科-トロロコンブ属(1)トロロコンブ(1)」、『海洋と生物』第23巻第6号、生物研究社、2001年12月、pp.571-572.〕。6-7月ころの若い葉体では、葉が薄く縁は波打ち縮れる〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(84)コンブ科-トロロコンブ属(1)トロロコンブ(1)」、『海洋と生物』第23巻第6号、生物研究社、2001年12月、p.572〕。けれども、8月過ぎの葉が充実してくる頃になると、発芽時期の早いものでは葉の縁辺が平滑なものが見られる〔。 2年目の葉は、1年目の葉の基部から再生して、後に1年目の葉が流出して完全に2年目の葉となる〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(85)コンブ科-トロロコンブ属(2)トロロコンブ(2)」、『海洋と生物』第24巻第1号、生物研究社、2002年2月、p.44〕。再生の始期は11月以降と推測されている〔。再生は、新葉の先に旧葉が残る突出型となる〔。再生中の葉は、1年目の葉よりも広い幅でその縁は強く波打ち縮むが、生長とともに縁は平滑となる〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(85)コンブ科-トロロコンブ属(2)トロロコンブ(2)」、『海洋と生物』第24巻第1号、生物研究社、2002年2月、p.45〕。形状は、帯状の細長いものから長楕円形の幅の広いものまで見られる〔。 葉の質は革質で、その色は黄色がかった褐色から生育が進むにつれて濃い褐色となり、粘質に富む〔。葉の質の充実は 9月から11月まで進むが、その時期は他のコンブよりも遅いもので、採取時期も10月とナガコンブが終わってからとなっている〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(85)コンブ科-トロロコンブ属(2)トロロコンブ(2)」、『海洋と生物』第24巻第1号、生物研究社、2002年2月、pp.44-45.〕。 龍紋状凹凸紋は、1年目の生育のごく初期では見られないが生長が進むにつれ明瞭になり、単純な形から複雑な形となる〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(84)コンブ科-トロロコンブ属(1)トロロコンブ(1)」、『海洋と生物』第23巻第6号、生物研究社、2001年12月、pp.572-573.〕。2年目の再生期には凹凸紋は不規則なものであるが、生長とともに凹凸紋も次第に規則正しく複雑なものとなる〔。帯状の葉では紋様の並びは規則的であるが、幅が広いものでは不規則となる傾向にある〔。 子嚢斑は1年生及び2年生の葉のどちらにも形成される〔。形成時期は2年目のものが早く、9月下旬には始まる(1年目では確認されない)〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(85)コンブ科-トロロコンブ属(2)トロロコンブ(2)」、『海洋と生物』第24巻第1号、生物研究社、2002年2月、pp.45-46.〕。最初にうら面の下部からできて上下及び中帯部をはさんだ葉の中央から縁へと進み、ほどなくおもて面でも同じように下部から上部に向けて形成される〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(85)コンブ科-トロロコンブ属(2)トロロコンブ(2)」、『海洋と生物』第24巻第1号、生物研究社、2002年2月、p.46〕。いずれも龍紋状紋様の凹部に形成される〔。10月下旬には遊走子が放出される〔。 生育環境は、内湾から外洋までの潮間帯下部から漸深帯の浅いところ(水深1m付近〔川嶋昭二「日本産コンブ類の分類と分布(88)コンブ科-トロロコンブ属(5)ガゴメ(3)」、『海洋と生物』第26巻第5号、生物研究社、2004年10月、p.453〕)で主に生育し、平坦な磯で群生しナガコンブとは住み分けることがある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トロロコンブ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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