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『トータル・フィアーズ』(''The Sum of All Fears'')は2002年のアメリカ映画。 トム・クランシーによるベストセラー小説『恐怖の総和』(''The Sum of All Fears'')の映画化作品であり、ジャック・ライアンシリーズのひとつである。パラマウント映画創立90周年記念作品。 == 概要 == 映画では、小説からいくらかの変更がなされている。小説ではテロリストは中東の反米活動家グループの設定であった。しかし、アメリカ同時多発テロ事件以降、この設定はあまりにも現実的すぎるため、テロリストはネオナチやKKKを中心とした極右団体の連合勢力という設定となっている。悪役たちが国家主義者なのに国の枠を超えて連帯しているという不自然な集団なのはこのためである。なお、この連合勢力、とりわけ劇中の悪役ドレスラーをはじめとするヨーロッパの極右団体の大物たちはかつての冷戦でヨーロッパ各国がアメリカや旧ソ連時代のロシアに振り回された(見方次第では、この2大国の属国にされてしまっていた)ことから反アメリカ・反ロシア感情に凝り固まっており、劇中では大物の中の1人が当初の予定を変更して「ロシアには利用価値がある。ロシアと手を組もう」と提案したところでドレスラーたちの意向によりその場で殺されている。ちなみにドレスラーの反アメリカ感情を示す場面として、劇中ではドレスラーが演説の中で「アメリカに援助を求めるのは、処女がクリントンに助けを求めるのと同じだ」と発言するという、現実に発生したクリントン大統領とモニカ・ルインスキーとの不倫スキャンダルを皮肉った場面がある。 また、主人公ジャック・ライアンは小説ではCIA情報担当副長官の設定だが、博士号を持つCIAの若きアナリスト(情報分析官)の設定になっている。主人公役の若返りを図っての設定変更と言われており、他のジャック・ライアンシリーズ作品(映画)の前日譚という位置づけになっている(ただし、他の作品との整合性は、やや破綻を来している)。 アメリカで核爆発が起きる場面などはCGを駆使して表現している。手持ちカメラの多用によってドキュメンタリー映像のような緊迫感、現実感を得ており、パニックの様子を見事に表現している。 一方で、娯楽作品としての演出か、制作者側の知識不足かは不明であるが、以下の放射線障害をはじめとする各種人的・医学的被害(特に中長期的な被害)に関しての描写には、批判も少なくない。これらの描写には核兵器や放射線障害について基礎的な知識しか持たない観客にも、激しい違和感を抱かせた(一応作中でその理屈を説明してはいるものの、科学的根拠としては極めて薄弱である)。 *「死の灰」と見られる降下物が大量に舞い落ちる中、何の防護策も採らずに駆け回った主人公が、その後何事もなかったかのように振る舞っている。 *核爆発直後に被災した大統領を救出しに現れた兵士達が核放射能対策の装備がされていない。大統領自身も横転した車から何の保護措置もないままに連れ出されている。 *被爆地のほぼ中心部にいた主人公の恋人がラストでほぼ無傷のまま生還している。 *ロシア軍航空部隊の司令官がこれといった裏工作もせずに「モスクワが核攻撃を受けて壊滅した」と部下らに嘘をついても全くバレずに物語が進行していた(一応彼らのいる基地は、モスクワから離れた場所にある)。 ただしリアリティが完全に欠如しているわけではなく、劇中では核爆発の爆心地から土壌のサンプルを採取する際、放射能濃度が強すぎて防護服を着用した人間でも接近が危険なため、作業用のロボットを遠隔操作して土壌のサンプルを採取するという、現実的な場面もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トータル・フィアーズ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 The Sum of All Fears (film) 」があります。 スポンサード リンク
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