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ドダイYS : ウィキペディア日本語版
ドダイYS[どだいわいえす]

ドダイYS(ドダイワイエス)は、アニメ機動戦士ガンダム』に登場する架空の兵器。型式番号YS-11〔『MSV-R』ド・ダイGAのミサイル・ベイのキャプションに記述がある。〕。ジオン公国軍の開発した爆撃機である。より詳細な機種のカテゴライズはアニメーション本編劇中のナレーション〔『機動戦士ガンダム』第24話「迫撃!トリプルドム」冒頭において永井一郎によりナレーションされる前回のあらすじにて。〕やプラモデル製品の商品名〔『1/144ジオン軍要撃爆撃機ドダイYS』(バンダイ・1982)〕によれば「要撃爆撃機」(ようげきばくげきき)である。
== 機体解説 ==
要撃機という機種は、味方領空に進行してきた敵機、とりわけ爆撃機、偵察機を迎え撃って撃墜する戦闘機のことであるが、本機ドダイYSが属するとされる「要撃爆撃機」なる役務の機種は実在せず、作品内での創作概念である。また、関連メディア〔『講談社ポケット百科シリーズロボット大全集機動戦士ガンダム』(講談社・1981)等。〕では「要塞爆撃機」と記述されたり、「要爆撃機」と記述されている例もある〔『機動戦士ガンダム大百科』(ケイブンシャ・1981)、『HOW TO BUILD GUNDAM』(ホビージャパン・1981)、『HOW TO BUILD GUNDAM2』(同・1982)〕。
劇中において本機は専らモビルスーツ「グフ」に空中活動能力と長距離飛行能力を持たせるサブフライトシステムとして描写される。また、フラットベッド型(貨物室を持たず、機体上面に貨物をむき出しで固定する)輸送機としても運用可能である。機体前面に8連装ミサイルランチャーを装備するが空対空戦闘能力は殆ど持たず、劇中マ・クベ大佐は本機編隊に護衛戦闘機(ドップ)を付けるよう命じている。
機体上面から吸入した空気を下面から噴出することで、VTOLが可能になっている。また、最前線での戦術輸送を考慮して多数のロケットブースターを備えており、緊急離陸が可能。機体が大きく、重量に比べて推力に余裕のあるエンジンが搭載されており、ペイロードの余裕に着目した軍司令部は機体上部にモビルスーツ(MS)を乗せ、戦場への輸送や降下した大気圏突入カプセルからの回収などの任務を行わせることとなる。
更にはMSを乗せたままでも戦闘を行えることが発見され(熟練のパイロットは必須だが)、MSの行動範囲の拡大、MSと爆撃機の両者にとって不得手であった対空戦が可能、本機に被弾時でもMSが即座に離脱できるなどの有用性からザクIIグフなどを乗せ、前線で運用された。また、グフの固定武装が空中戦において非常に有効活用できたため、グフには量産時点で本機とのリンクプログラムが搭載された。「本来は中隊長用アンテナとされる額のツノがグフに標準装備されているのはこのため」であるという設定も存在する。それ以降、MS輸送や空中戦のための補助機体はサブフライトシステム(SFS)と呼ばれ、広く利用されることとなった。
連邦の空中輸送部隊にとって本機とMSの連携は大変な脅威で、撃墜されたミデア輸送機もかなりあったとされる。ただし、本機自体はコア・ファイターの機銃一連射で爆発する程度の脆弱な防御力であり〔テレビ版第23話、コア・ファイターとクリンク中尉搭乗機の戦闘より。〕、本機側にも少なくない犠牲が出た。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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