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ドノヴァン・バイン (Donovan Baine) は、カプコンの2D対戦型格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズに登場する架空の人物。 この記事では、ドノヴァンに関連する人物として同作に登場するディーとアニタについても併せて述べる。 == キャラクター設定 == 人と魔族の狭間で苦悩する男。幼少期、母と共に転々としていた頃に、訪れた町の住人たちに罵倒され襲われたのをきっかけに、己の中に流れる血が暴走、大量殺人を引き起こし、自分が魔族とのハーフ(ダンピール)であることを知る(この時、母を自分の手で殺したことを悟った)。それ以来、自身の魔族の血を呪い、仏門に入ってチベットの寺院に篭り、長い修行に打ち込んできた。しかし血の疼きは収まることはなく、その絶望を糧にダークハンターになった。そんな折、立ち寄った孤児院で、超能力を持つがゆえに迫害され、感情を失った少女アニタと出会う。その姿を幼き日の自分と重ね合わせたドノヴァンは、孤児院からアニタを引き取り、ともに行動するようになった。やがて自分が完全な魔族になってしまうことを悟り、自分やアニタのような悲しみを生まないためにも全ての魔を狩ることを誓い、ダークストーカーズとの戦いへと足を踏み入れる。『ハンター』でのエンディングでは、ダークストーカーたちの大量の返り血を浴びてダークストーカーそのものへと変貌してしまったドノヴァンを見て、失われていた感情を取り戻したアニタが涙を流す。10年後、成長したアニタが姿を消したドノヴァンを思い返す。しかし、その後表示されるエピローグでは、ルーマニアの森の中にある闇の住人の館に若い娘を拉致して生き血を吸う、悲しげな瞳をした魔物の存在が語られる。彼は僅かに残った理性にしがみつきながら闇と戦い、アニタの名を呟くという悲劇的な内容になっている。 家庭用の『セイヴァー』では「アニタと出会った日の晩に魔剣ダイレクを介してアニタの悪夢の世界(未来の世界での魔次元)に迷い込む」という『ハンター』より過去の時代の設定になっている。悪夢のために敵側に付いているアニタを見て、ドノヴァンは悪夢を打ち払うために魔次元で戦い、奔走することになる。なお、最終ボスのジェダはドノヴァンに対し、アニタをジェダのもとへ連れてきたことに感謝する。エンディングでは、ジェダを倒したことにより魔次元は消え失せ、悪夢の中のアニタの心に魔剣ダイレクを通じてドノヴァンが語りかける。彼は全てのダークストーカーを倒すまで、人の血に賭けてアニタを守ることを誓う。 ドノヴァンの姿は、アジア風の民族衣装を身にまとった青年である。巨大な魔剣ダイレクを背負い、それを制御するための大きな数珠を肩から掛けている。先端に飾りをつけた長い三つ編みの髪型をしている。顔に「ビンディ」と呼ばれる眉間の印と鼻筋を白く塗る化粧を施し、長く伸びた耳たぶが特徴的。己の中の魔族の血を憎むがゆえに、勝利メッセージでも相手に対する憎悪を露にし、強い口調で言い切るものが多い。 関連作品ではドノヴァンを主役としたドラマCDが製作され、『スーパーパズルファイターIIX』で外部作への参戦も果たすなど、『ヴァンパイア』シリーズを基にした漫画や小説などの関連作品中では、比較的多く主役として描かれている。『スーパーパズルファイターIIX』でのドノヴァンは、他のキャラクターたちがコミカルにアレンジされているにも関わらず、勝利台詞などは1人だけ原作同様シリアスなままとなっていた。『ポケットファイター』には参戦していないが、おもちゃ屋ステージの背景でドノヴァンが出演し、迷子のアニタを探していた。 ホームステージは『ハンター』では「UNKNOWN」(デミトリのROMANIAステージを基調としているが、「炎が燈っていない」「背景が全体的に暗い」などの相違点がある)、『ハンター2』と『セイヴァー2』と家庭用『セイヴァー』では「UNKNOWN」に似た「REVENGER'S ROOST(復讐者の仮宿)」という名前のステージ。『スーパーパズルファイターIIX』では洞窟ステージ(モリガンのアーンスランド城前ステージと似ているが、配色や遠景が異なる)。 ドノヴァンの『セイヴァー』以降での乱入キャラクターは3作品全てで異なっている。家庭用『セイヴァー』ではフォボス、『セイヴァー2』および『クロニクル』ではバレッタ、『ハンター2』ではデミトリが乱入してくる。 OVAでは自分の血に苦悩している様子やアニタとの出会いなども描かれている。初登場は第一話の終盤だが、主人公的な位置づけで描かれている。フォボスの分析では、デミトリやモリガンと同等の力を持っているとされ、フォボスの大群相手に圧倒的な戦闘能力を発揮した。最終回では己の迷いを断ち切り、デミトリを始めとするダークストーカーでも歯が立たなかったパイロンを撃破した。 グラフィックデザイナーの石井誠によると、『セイヴァー』の新キャラクターとして「ダークストーカー化したドノヴァン」、「成長したアニタ」がいたが、いずれもインパクトが強くなかったことと、キャラクターとして安く見えてしまうという理由で、比較的早い段階で消えたという〔『ALL ABOUT ヴァンパイア セイヴァー』開発スタッフインタビュー 308ページ〕。また、設定資料集などには、没となったドノヴァンやアニタのエンディングのイラストが描かれている〔『ヴァンパイア アートワークス』159-160頁〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドノヴァン・バイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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