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ドラフト会議(ドラフトかいぎ)とは、プロスポーツリーグにおいて、選手を各チームに振り分けるために行う会議のことである。本項では新人選手獲得のための会議について記述する。新人獲得以外にもルール・ファイブ・ドラフトやエクスパンション・ドラフトなどとして採用されることもある。 1936年にNFLにおいて初めて取り入れられた後、以降競技や国の枠を超えて広がり、日本では1965年にプロ野球においてドラフトが行われたのが最初である。 北米を中心としたプロスポーツリーグで行われているが、契約の自由に対する制限および近年の独占禁止法などに抵触するため法令で例外措置を受けなければ実施できない場合が多く、欧州では禁止されており、これらの国では自由競争の元で選手の獲得が行われている。 == 制度の趣旨 == リーグの発展に伴って有望な選手との契約を目指すチーム同士が競い合い、新人選手の獲得費用の高騰が進んでいたNFLが、契約金の抑制を目的として新人選手との交渉権利の分配を目的に初めて導入したプロスポーツ特有の制度である。 現在ではそれに加えて、各チームが選手と自由に契約できると金銭的に余裕のあるチームに戦力が偏ってしまい、一方的な試合が増加しそのプロリーグ全体の人気が低迷状態に陥ることを防ぐ戦力均衡を主目的の1つにした制度であるという趣旨説明が一般的になされる。北米のプロリーグでは、TV放映の収入を試合の人気に関わらず、各チームに平等に分配するなどして、予算面でも全てのチームの実力が拮抗するように工夫されている。また、この様なシステムは、アメリカのプロスポーツではチームの数そのものが人為的に制限されており、意図的に寡占的状態を作り出すことによって収益性の向上が図られているからでもあり、これには政治面からも法令上の例外措置などという形で裏付けが与えられている。 一方で、前述のように欧州をはじめとした多くの国では、このような例外措置が許されていないので、プロスポーツリーグの選手獲得や移籍については完全な自由競争が原則となっており、チーム側を見ても最上位のカテゴリのリーグに参加できるチームの数に制限はあるものの、プロチーム自体の数に対する制限や新規参入への障壁は設けられておらず、一口にプロリーグといっても1つの国で最上位カテゴリから地域末端の下部カテゴリまでに合計百を超えるチームがひしめき合っていることもある。これらのプロチームは強化戦略や資金力などを勘案しながら数千に及ぶ選手と自由に交渉し、双方が交渉内容に納得すれば契約を締結する。ただし、リーグ運営上の観点から、シーズン中に選手がコロコロと移籍したり、チームが補強名目で選手を大量にトレードしたり勝手な引き抜きを行うようなことがない様に、完全な自由競争が原則であってもシーズン中の移籍・トレードや契約の破棄については禁止や手続上の制限などといった規約が各プロリーグ毎にその実情に応じて設けられる。一方、ヨーロッパでもアイスホッケー・KHLに限っては所属チームが少ないため例外的にドラフト会議が採用されている。 逆にドラフト会議で指名される選手の側からすれば、本来もっているはずの球団選択の自由の権利を、リーグ側の経営目的によって阻害され行使できないという問題ともなる。また、指名の際に「XXチームのドラフト○位」や「ドラフト全体順位○位」といった具合に順位付けがされるため、即戦力としての評価がストレートに表れ、低順位であるほど当座の評価や期待値が低い選手であると見なされてしまう。あくまでも交渉権を決めるための会議であるため、指名されてもその時点では入団決定ならず前出などの理由から拒否する選手も現れる。 上記のように初期には獲得を希望する選手との入団「交渉権」を分配するための会議であるが、近年特にリーグを単一の企業体としてみなすリーグにおいて事前にリーグにてトライアウト等で選別された選手を分配するという単純に戦力均衡の手段としてのみを目的とする会議も増加している(bjリーグドラフト会議)。また、選手獲得をドラフト入団に限定するリーグとドラフト外入団を認めるリーグが存在する。 また、プロスポーツのドラフト会議は大きな社会的注目を集めるイベントで、ドラフト制度を持つほとんどのプロスポーツリーグではほぼ全ての新人選手がプロ選手になる課程で通る通過儀礼の一面を持つことから、ドラフト会議そのものを華々しくショーアップしてシーズンオフの恒例イベントとして大々的に開催するプロスポーツも少なくない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドラフト会議」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Draft (sports) 」があります。 スポンサード リンク
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