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ドリエル®(Drewell®)とは、日本において、2003年にエスエス製薬から発売された睡眠改善薬である。睡眠改善薬が一般用医薬品(OTC)として日本で発売されたのは、ドリエルがはじめてである。商標登録番号は第2705354号。 == 概要 == ドリエルは有効成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩を一錠中に25mg含有する。ジフェンヒドラミンは第一世代の抗ヒスタミン薬で、眠気を引き起こすことは良く知られている。眠気は通常は副作用とされるが、ドリエルの場合は逆手に取り眠気を効能としているのである。ドリエルは抗ヒスタミン薬であるため、ベンゾジアゼピン系薬物などのような睡眠導入剤とは異なる作用機序により効果がもたらされる。 1日1回の就寝前の服用で、連用は避け、2、3回の使用にとどめるものである。ジフェンヒドラミンの鎮静作用に対する耐性は、非常に早く形成され、ジフェンヒドラミンを1日2回服用したとき、日中の鎮静に関して、3日後にはもはや偽薬と同等の作用であったと報告されている。不適切に用いられた場合、小さな精神依存につながることがある。 一方で、その効き目に強く個人差があらわれ、全く眠気を感じない者も少なくない。過去に風邪薬や抗ヒスタミン薬を飲んで、眠気を感じたことのある者に対しては、ドリエルが睡眠改善薬として有効であることが期待できる。なお、服薬後は乗り物の運転は禁忌である。常用を抑止する意味合いから一度に購入できるのは3箱までと決められている。 発売当時から話題を呼び、瞬く間に品薄状態となり2003年のヒット商品となり、効能を模倣した他社製品が発売されることになった。 なお、ドリエル発売以前からも蕁麻疹や鼻炎などに効能を持つ抗ヒスタミン薬として同成分を含有した製品がOTC薬として市販されていたほか、入眠効果のある古典的な鎮静剤でブロムワレリル尿素を主成分とした製品(伊丹製薬のウット)や漢方を主成分とした鎮静薬(エーザイのメンテックなど)も存在する。 抗ヒスタミン剤のジフェンヒドラミン塩酸塩は市販で販売されている。これはアレルギー薬の副作用(眠気)を利用したもので、不眠症の場合は市販の睡眠薬を長期に使用してはいけない。〔不眠症 厚生労働省 ">不眠症 厚生労働省 〕 依存性や、特に高用量の服用で、副作用として幻覚や不安焦燥、せん妄などに陥り、異常行動に至る可能性があることは、使用者に十分に認識されていないのではないかと危惧されている。また、まれではあるが、意識障害による異常行動の結果、自傷行為に至る例もあり、注意すべきである。〔 抄録 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドリエル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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