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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
thumb ドワーフィ・ステイン(Dwarfie Stane)とは、スコットランドのオークニー諸島の1つホイ島に位置する、巨石で作られた遺跡(墓)である。この巨石は、デボン紀に形成された旧赤色砂岩でできており、これを彫ることによって人工的に作られた空洞が巨石内部に存在する。 == 概要 == ドワーフィ・ステインは、ホイ島のかつて氷河が存在した谷に位置する遺跡(墓)である。おおよそ、北緯58度53分、西経3度18分付近に存在する。この遺跡の材料となっている旧赤色砂岩は迷子石、つまり、氷河によって別の場所からこの場所に運ばれてきた岩である 〔 "Dwarfie Stane " Wondermondoのサイトに書かれているドワーフィ・ステインの説明より 〕 。 ドワーフィ・ステインは、この岩の一部を彫り込むことで岩の中に空洞が作られた墓だ。ただし、岩を彫り込んだとは言え、岩全体から見て一部を彫り込んだに過ぎない程度の加工ではある 〔 Laing, Lloyd (1974). "Orkney and Shetland: An Archaeological Guide." p.48 Newton Abbott: David and Charles Ltd. ISBN 0-7153-6305-0 〕 。 しかしながら、このように岩の中に空洞を持った墓の遺跡というのは、ホイ島のみならず、オークニー諸島でも唯一知られている例である。それどころか、恐らくイギリス全体で見ても、新石器時代に岩を彫り込むという方法で作った墓の遺跡というのは、このドワーフィ・ステインが唯一の発見例である 〔 "Hoy, Dwarfie Stane. " RCAHMS 〕 。 もっとも、巨石を彫り込むという方式で作られているからドワーフィ・ステインは唯一なのであって、似たような構造の墓の遺跡ならば、オークニー諸島のあちらこちらで見つかっている 〔 Childe, V. Gordon; W. Douglas Simpson (1952). "Illustrated History of Ancient Monuments: Vol. VI Scotland" p.18 Edinburgh: Her Majesty's Stationery Office 〕 〔 Henshall, Audrey (1985). "The Chambered Cairns, in: Renfrew, Colin (Ed.) The Prehistory of Orkney BC 4000-1000 AD." p.91 Edinburgh: Edinburgh University Press. ISBN 0-85224-456-8 〕 。 オークニー諸島で岩を彫り込むという作り方をしている墓が、なぜドワーフィ・ステイン以外に見つからないのかは判らないが、もしかしたら、一度試しにドワーフィ・ステインを作ってみたものの、旧赤色砂岩が硬過ぎて満足のゆく仕上がりにならなったがために、他では岩を彫り込むということはしなかったのではないかという推察をしている者もいる 〔 Castleden, Rodney (1987). "The Stonehenge People: An Exploration of Life in Neolithic Britain 4700-2000 BC." p.164 London: Routledge & Kegan Paul Ltd. ISBN 0-7102-0968-1 〕 。 なお、ドワーフィ・ステインには、南ヨーロッパの墓の形態との類似点も見られる 〔 Ritchie, Anna (1995). "Prehistoric Orkney." p.119 London: B.T. Batsford Ltd. ISBN 0-7134-7593-5 〕 。 これも直接の証拠がないために証明できないが、地中海周辺で石を加工して墓を作った人と、このドワーフィ・ステインを作った人とに、何らかのつながりがある可能性も考えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドワーフィ・ステイン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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