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ドンガン語(ドゥンガン語、、ドンガン語: ''Huejzw jyian''〈回族語言〉、 )は、中央アジアのキルギスなどでドンガン人と呼ばれる民族が使用する言語であり、中国語官話方言に含まれる西北方言の地域変種のひとつ。ただし漢字でなくキリル文字で表記し、声調記号をつけない。 == 概要 == ドンガン人は、19世紀、清国で民族蜂起に失敗し、ロシア帝国領に逃れ住んだ中国系ムスリムである回民(現在の回族)や、新天地を求めて移住した回民の子孫である。名称の由来にはいくつか説があるが、ドンガン人が話す言葉をドンガン語と呼ぶ。20世紀前半の自称のひとつにジュンヤン(中原)があり、 ジュンヤン語(、中原話)という言い方も用いられた。 回民(回族)は中国語の方言を母語としており、隔絶された環境下でドンガン語は清代の中国語の語彙を今も保っている。このためドンガン語を官話方言(特に西北方言)に属する中国語の方言とする学者も多い。 方言は、もともとの居住地域である甘粛方言と陝西方言に分けられる。 しかしイスラームに関わる用語を中心にアラビア語・ペルシア語のほか、キルギス語などのテュルク諸語に由来する語彙を含んでいるほか、移住先の言語であるロシア語の語彙も政治用語、科学用語を中心に数多く取り入れられている。大きな特徴として、表記は漢字ではなく、キリル文字で行っているため、中国語から派生した別の言語という見方もある。 現在の正書法はソビエト連邦領内の少数民族が使う言語は基本的にはキリル文字を応用して書き表すという1950年代のソビエト連邦の方針に沿ったものである。キリル文字化以前には、漢字や「小児経」と呼ばれる漢語の口語をアラビア文字で音写したものも表記が用いられていた。1928年にはラテン文字の使用が開始され、その後1932年に修正したラテン文字による正書法が採用された。その後1953年に現在のキリル文字による正書法が制定された。 ドンガン語は中国語と同じく声調の違いによって語の意味を区別する。声調は原調で4種をもつ方言もあるが、甘粛系の標準的なものは平声、上声、去声の3種である。しかし甘粛系の方言でも、声調変化のパターンでは4種が認められ、平声が2種に分かれる〔36ページ〕。キリル文字による正書法は声調を反映していないため、同じ綴りで異なった発音、異なった意味になる語が多い。単語を見ただけではどういう声調で発音すべきか不明な場合があるため、辞書によってはI、II、IIIとローマ数字を書き加えて区別しているが、多音節語では4種を区別して記さないと正しい声調は分からない。 ドンガン語の出版物としては、ソビエト時代に当時のキルギス・ソビエト社会主義共和国で“”『十月の旗』(Shiyuedi chi)という新聞が1957年から1992年まで週刊で発行された。1993年からは『十月の旗』など4紙が統合され『回民報』(Hueimin Bo)になった。 カザフスタンでは『回族報』(Hueizu Bo)が発行されていた。『回族報』は2002年3月ごろに復刊された半年刊の新聞でドンガン語のほか中国語、ロシア語が用いられていたもよう。 ドンガン語による書籍は多くないが、詩集や民話集などの文学作品がキルギスを中心に発行されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドンガン語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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