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模擬海戦(もぎかいせん)とは、古代ローマの円形闘技場で開催されたナウマキア (naumachia) と呼ばれる興行の一つで、闘技場に水を張り、歴史上の有名な海戦を再現したものをいう。人工池などで行なわれることもある。"naumachia"という言葉は、海戦を意味するギリシャ語から来ている〔。 ==古代ローマ期の模擬海戦== 記録として残っている最初の模擬海戦は、紀元前46年にローマのカンプス・マルティウスにユリウス・カエサルが建設した人工湖で行なわれたティルス船とエジプト船の戦いと伝えられている。紀元前2年には、アウグストゥス帝により、マルス・ウルトル(Mars Ultor)神殿(アウグストゥスが義父カエサルの暗殺の復讐を記念して造営した神殿。ウルトルは復讐者の意〔世界大百科事典〕)への奉納行事としてカエサル庭園(horti Caesaris)の池でアテナイとペルシャの海戦が再現された〔。 アウグストゥス帝が模擬海戦を行なった人工池は、長径が約550m、短径が約370mあったと言われ〔、アンシエティーナ水道(Aqua Alsietina)を経由して、ローマの北にあるマルティニャーノ湖(Lago di Martignano)から水を引いていたと伝えられている。この湖の水は飲み水には適さない悪質のもので、アンシエティーナ水道は模擬海戦のために築かれたと考えられている〔Alsietina A Topographical Dictionary of Ancient Rome, London: Oxford University Press, 1929. 〕。 同じ人工池で、ティトゥス帝の時代にはコリントスとケルキラの海戦が再現された。52年にクラウディウス帝がフチーノ湖(Lago Fucino )で行なった模擬海戦では、ロードス軍とシシリア軍に扮した19000人の剣闘士と罪人が戦った。〔ブリタニカ百科事典1911年度版〕 ドミティアヌス帝も模擬海戦に熱心で、ティベレ川近くの人工湖で、ほぼ実物大の船を使って実施したと言われ、トラヤヌス帝も模擬海戦場を持っていたとされる。蚊の発生を避けるため、水は模擬海戦のたびに入れ、終了後排水していたようである。〔Roman aqueduct. com〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「模擬海戦」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Naumachia 」があります。 スポンサード リンク
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