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ナミゲンゴロウ : ミニ英和和英辞書
ナミゲンゴロウ
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


ナミゲンゴロウ : ウィキペディア日本語版
ナミゲンゴロウ

ゲンゴロウナミゲンゴロウ、オオゲンゴロウ、''Cybister japonicus''、並源五郎)は、コウチュウ目ゲンゴロウ科水生昆虫。単にゲンゴロウという時にはゲンゴロウ類の総称であることもあるが、本種のことを指す場合もある。
== 分布 ==
日本各地(北海道本州四国九州西表島)と朝鮮半島台湾中国シベリアに分布する〔森・北山(2002)〕。
ヒルムシロオモダカなどの水生植物が豊富な池沼放棄水田湿地に生息する〔。
日本では水田が身近であり、そこに棲む本種は1950年代ごろまでは日本各地の池や水田に普通にいた〔内山(2007)〕こともあり、「田んぼの昆虫」といえば本種とタガメが代表格として挙げられた〔内山(2013)〕ほか、小学校の教科書でも身近な昆虫として扱われていたように〔昔から親しまれてきたが、近年水田の農地改良による餌生物の減少や生息地の分断、池沼の埋め立て、護岸により幼虫が蛹になるために上陸することができないこと、農薬水質汚染ため池におけるブラックバスアメリカザリガニの無差別放流などで全国的に激減し、かなりの珍品になってしまった〔。現在、近畿地方以西の西日本の大半では山里の池沼に行かないとその姿を見ることはできない〔。
1950年代から1970年代初めにかけて強毒性の農薬(BHCピレスロイド系、パラチオンなど)の使用で大きなダメージを受け、その災禍を免れて生き残ったゲンゴロウも水田の乾田化により、水田への水張から土用干しまでの期間の短縮が行われた結果、田植え後に産卵され孵化した幼虫は上陸前に水がなくなって乾燥死してしまう事となった(即ち、水田ではゲンゴロウの生活史をカバーできなくなったことになる)〔。また、都市近郊だけでなく山間部の水田でものコンクリート化が行われ、畔の草の中で暮らしていたバッタカエルが姿を消すとともに、ゲンゴロウやヘイケボタルなどは蛹化するために上陸して潜る場所を失うこととなった〔。現在では恵まれた環境の池を除けば、水田の横の素掘りの溝が残っているような棚田でしか生息できなくなったが、その溝も圃場整備が進み消えつつある〔。
そして、最近ではブラックバスによる食害が本種の減少に拍車をかけることとなった。実際、秋田県で駆除のために捕獲されたオオクチバスの胃から本種成虫やガムシオオコオイムシなどが出てきている〔。また、アメリカザリガニによる食害や1990年代以降にペットとしての需要が高まったことで業者やマニアによる無秩序な採集により、残った生息地でも生息地の破壊による絶滅及び個体数の激減が起きている〔。
かつては長野県など一部の地方では食用にされるほど多産した、ゲンゴロウ類の代表種である本種もに指定されている。生息地の消滅、個体数の減少の度合いは東京都多摩地域での1970年代の記録が最後の記録とされている(東京都の重要な野生生物種(本土部)解説版を作成|東京都 - 2013年5月20日掲載、2015年5月10日閲覧)。〕〔 産経新聞2010年6月30日2014年12月4日アーカイブ取得)〕や神奈川県〔県内で最後まで確実に生息していたのは、厚木市上荻野のため池であるが、1990年代初めに行われた改修工事により絶滅し、その後の記録はない。農薬の大量使用とほぼ時期を同じくしてほとんどの地域から絶滅しており、県内の池沼に本種が生息可能な環境は残っていない。(ゲンゴロウ - 神奈川県 レッドデータブック2006年版)。〕、千葉県清澄山1983年)の記録が一番新しい。生息環境の大部分が消失した県北部での生息確認は難しいが、房総丘陵地帯に生息している可能性はある。( 千葉県レッドデータブック2011年版 p.269)〕で絶滅、また大阪府〔http://www.mus-nh.city.osaka.jp/tokuten/2005newcol/umetani.html〕や和歌山県〔1990年頃には旧本宮町(現田辺市)皆地が県内における唯一の確実な生息地になってしまった。その後同地も生息地改修工事のために環境が激変し絶滅した。かつらぎ町にも本種の生息地があったが、近年圃場整備のための大規模な改修工事がなされ、絶滅が危惧されている。(和歌山県レッドデータブック 2012年改訂版pp.16)〕などでも絶滅したとみられるなど、同じレッドデータブック記載種であるタガメを凌ぐ深刻さである。同様に後述する近縁種も減少が著しく、マルコガタノゲンゴロウのように本種以上に危機的状況に晒されている種もある。一方で青森県秋田県などの東北地方や長野県・山梨県など一部の地域においてはまだ多産地が残っており、平地の沼や水田でも本種の姿を見ることができる〔。
本種は和名がゲンゴロウ科全般を指す場合と区別しにくいため、「タダゲンゴロウ」「ナミゲンゴロウ」(略して「タダゲン」「ナミゲン」)の愛称で呼ばれることが多かった〔が、最近では「オオゲンゴロウ」と呼ばれることも多い〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ナミゲンゴロウ」の詳細全文を読む




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