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ナースィル・ホスロー(、1003年-1061年)は、11世紀のペルシアの詩人・イスラム神学者。 バルフ近郊の地主の家に生まれ、初めはセルジューク朝に仕えていた。1045年に夢のお告げによって、職を辞してメッカ巡礼に赴き、ニーシャープール・タブリーズ・アレッポ・ベイルート・エルサレム・カイロ・アスワン・マッカ(メッカ)・バスラ・エスファハーンなどの諸都市を巡って帰国し、後に旅行記『サファル・ナーメ(Safarnama、de)』を著した。この書は各地の都市構造・政治的支配の実態・文化人ネットワークの姿を様々な角度から描き、できるだけの正確さ(見聞記事と伝聞記事の区別の明記など)に努めており、11世紀のイスラム世界の姿を知る上で貴重な文献である。 さて、その巡礼中にエジプトにおいて彼はイスマーイール派の教えを受けて感銘し、帰国後にその教えを広めようとしたがセルジューク朝から異端として弾圧され、追われる身となる。晩年はバダフシャーンの山中にて余生を送った。 著書の多くは散逸してしまったが、現存するものでも詩集『ディーワーン(Diwan)』は当時のイスラム思想が強く反映された作品であり、ペルシア文学史においても貴重なものである。また、『宗教の書(wajh-i-din)』はイスマーイール派の教えを分かりやすく説いた書として知られている。 == 参考文献 == *岡崎正孝「ナシール・ホスロー」『アジア歴史事典 7』(平凡社、1984年) *清水宏祐「ナースィル・ホスロウ」(『歴史学事典 5 歴史家とその作品』(弘文堂、1997年) ISBN 978-4-335-21035-8) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ナースィル・ホスロー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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