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ニュクス : ウィキペディア日本語版
ニュクス

ニュクス()とは、ギリシア神話に登場する原初の神で、女神である。ニュクスとはギリシア語で夜の意味で、夜の神格化である。
== 神話 ==
ヘーシオドスの『神統記』によればカオスの娘で、エレボス(幽冥)の妹であり、エレボスとの間にヘーメラー(昼)とアイテール(上天の清明な大気)〔ヘーシオドス、123~125。〕、カローン(地獄の渡し守)をもうけた。
恐ろしい黒い翼を持つニュクスは黄昏時に地面から二輪の馬車を駆って天空を馳せ行き、漆黒の夜を世界に運んでくる。また風神の求愛を受けて、ニュクスの子宮内の無精卵を産み落とし、そこからエロースが誕生する神話もある〔アリストパネス『鳥』、690~700。〕。ホメーロスによる『イーリアス』によればニュクスは神々や人間どもを屈服させた強大な威力を持てるため、神々の王であるゼウスがニュクスに対して尊敬を抱き、また畏怖していた〔『イーリアス』14巻249-261。〕。オルペウスの神話によればニュクスはガイアと同じく、精確な予言能力を持つ女神で、神託の伝達にも長ける。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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