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ネ-20 ( リダイレクト:ネ20 (エンジン) ) : ウィキペディア日本語版 | ネ20 (エンジン)
ネ20は第二次世界大戦末期に開発され、日本で初めて実用段階に達したターボジェットエンジンである。海軍航空技術廠(空技廠)が中心となって研究・開発が進められ、ほぼ同時に試作された特殊攻撃機橘花へ搭載された。戦時中にナチス・ドイツからもたらされたBMW 003の図面を基にしているが、完全なコピーではなく、ネ12等の先行するジェットエンジンの試作で蓄積された研究結果も活かされている。そもそも図面の大部分と実物のエンジンが積載されていた伊号第二九潜水艦が撃沈された事により海没しているのでコピーのしようがなかった。なお、型式名の「ネ」は「燃焼噴射推進器」の頭文字である。 == 開発 == 高速で飛行して敵の迎撃をかわし、目標まで到達するというコンセプトの攻撃機である橘花の開発において、機体にはそのような高速飛行を実現できるターボジェットエンジンの搭載が決定された。種子島時休大佐(後の日産自動車顧問)が研究を続けていた噴流式発動機(ジェットエンジン)の研究を基に、空技廠と石川島重工業が軍民一丸となって開発を進めることとなった。開発の過程で問題になったのは耐熱性素材の確保であった。当時はコバルトやニッケル等の希少金属の使用が制限されており、止むを得ずステンレス鋼が使用された。 開発は当初、神奈川県の横須賀市追浜にあった空技廠で進められたが、後に疎開して秦野市にある専売局の倉庫で実験が行われた。 ネ20は12基試作され、4基が地上試験、1基が空中実験に供されて残りが橘花の飛行試験に充当された。そして終戦までに約50基が量産された。終戦によって開発は中断されたが、その経験は戦後初の日本製ジェットエンジンであるJ3の開発に活かされている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネ20 (エンジン)」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ishikawajima Ne-20 」があります。
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