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『ネオ・ファウスト』は、手塚治虫の青年漫画である。1988年から『朝日ジャーナル』にて連載されたが、1989年の手塚の死により未完で絶筆となった。ゲーテの『ファウスト』を題材にしたオリジナルストーリー。 NHKでラジオドラマ化もされている。 == 概要 == 手塚治虫は死の直前まで、『グリンゴ』『ルードウィヒ・B』(以上1987年から)、および『ネオ・ファウスト』の漫画3作の雑誌連載を続けていたが、いずれも未完に終わった。その中でも最後に描かれたのは、『ネオ・ファウスト』の原稿だった〔NHK「手塚治虫 世紀末へのメッセージ」(1999年1月15日22:00~22:50放送)〕。 『朝日ジャーナル』での『ネオ・ファウスト』の連載は1988年1月から開始され1年近く続けられた。手塚は連載中に胃癌で入院するが、ベッドの上でも漫画を描き続けた。手塚は死の間際までこの作品の完成にこだわり、痛み止めのモルヒネを打ちながら、手が動かなくなるまでこの作品を描いた〔。 講談社の発行している『手塚治虫漫画全集』全382巻+別巻18巻では、晩年の作品としては『グリンゴ』よりも後の369巻として刊行されており、手塚が最後に描いた下描きの内容が巻末に収められている。 手塚治虫の娘である手塚るみ子は、「体を若返らせたい、もう一度人生をやり直したい、まだまだやり残したことはあるんだ」という主人公の願いは治虫自身の願いと重なる、と語っている〔。 手塚治虫が胃癌であることは本人には最期まで伏せられ、医者からは胃潰瘍だと告げられていた。息子の手塚眞や妻などの家族も本人は胃癌とは知らなかったと語る。しかし、本作の登場人物の一人・坂根第造は、胃潰瘍だと告げられるも胃癌と知りつつ死亡するという、手塚に酷似した状況に置かれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネオ・ファウスト」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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