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ネルソン級戦艦(ネルソンきゅうせんかん、Nelson class battleship)は、ワシントン海軍軍縮会議の結果、条約型戦艦のうち16インチ戦艦2隻の保有権を獲得したイギリス海軍が建造した超弩級戦艦の艦級である。同型艦は2隻で、1番艦ネルソンは1927年に竣工した。 本級はワシントン条約で定められた排水量内で最大の攻撃力と防御力を実現した〔第2次大戦時のイギリス戦艦(海人社), p. 56〕ものの、代償に速力を失った。 == 概要 == ワシントン海軍軍縮条約(以下条約)の第3項目において、建造中および未起工の艦は全て中止されることになっていた〔日本戦艦史(海人社), p. 172~173〕。しかし、大日本帝国は未済工事が残っていた長門型戦艦「陸奥」の竣工を主張したため、それを認める代わりに英米に対する日本の戦艦保有量が6割を超えるのを防ぐ目的から英米に対して16インチ砲戦艦2隻の追加保有が認められた。このためアメリカ海軍はデラウェア級戦艦2隻の廃艦と引き換えにコロラド級戦艦のうち工事の進んでいた「メリーランド」に加え、2隻の追加建造が認められて3隻となった〔アメリカ戦艦史 2012年(海人社), p. 132~133〕。 この時点でイギリス海軍において16インチ砲戦艦はなく、イギリスにも「サンダラー」と「キング・ジョージ5世(初代)」の廃艦と引き換えに16インチ砲戦艦2隻の建造枠が認められた。加えて第一次世界大戦の戦訓を加えて一から設計できるのは大きなアドバンテージであり、1922年度計画で2隻の建造が承認された。 本級は、同条約期間中に新造された唯一の戦艦であり、英国が建造した唯一の16インチ砲を搭載する超弩級戦艦であり、また英国が建造した唯一の三連装主砲塔を持つ戦艦である。本級の主砲塔は全て艦首甲板上に16インチ三連装砲3基を集中配置している。この主砲の前方集中配置は世界の海軍の注目を集め、各国の新戦艦設計時に検討されることとなるが、後述する弊害が発生するため、結局この配置を積極的に採用して建造までしたのはフランス海軍(ダンケルク級戦艦及びリシュリュー級戦艦)のみとなった。 大戦末期、ネルソンは長躯マレー半島まで活動したが、酷使され、船体の痛みが激しかったロドニーは係留状態で終戦を迎えている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネルソン級戦艦」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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