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ネヴァン(Nemain,Neamhain)は、北アイルランド(アルスター地方)に伝わるケルト神話に登場する戦いの勝利をもたらす三女神の一柱〔『虚空の神々』170頁。〕。その名は「毒のある女」を意味する〔。 バズヴ(古アイルランド語)〔『世界の神々の事典』202頁。〕、バイヴ(現代アイルランド語)〔Badb、「烏」、「魔女」の意〕〔『虚空の神々』169頁。〕、またはネヴィンとも呼ばれる〔『西洋神名事典』213頁。〕。但し、ネヴァンとバズヴはよく同一視されるものの、別神格とする説もある〔『ケルト神話』146頁。〕。 ワタリガラスの姿で戦場を飛び回り恐ろしい鬨の声を上げるといわれ〔〔『西洋神名事典』253頁。〕、戦争中の戦士達に狂乱をもたらし同士討ちをさせる役目をもつ〔。アルスターとコナハトの戦いの際はコナハト兵100人が彼女の与えた恐怖により死んだとされる〔。また、水辺で血まみれの武具を洗っていることがあり、その武具の持ち主は近い内に戦死してしまう〔。ここから死を予言する妖精バンシーやデュラハンの原型であることがうかがえる〔〔『虚空の神々』175頁。〕。クー・フーリンが最後の戦いに向かう際、エマニアの野を流れる河の浅瀬で彼の鎧を洗っていたとされている〔『ケルト』66頁。〕。 神話ではデルバイス(Delbaeth)神と女神エルンワス(Ernmass)の間の娘で〔『ケルト神話』348頁。〕、姉のモリガン、ヴァハと共に三姉妹揃って主神ヌアザの妃を務める〔。フィル・ヴォルグ族との戦いでは魔法を駆使してトゥアハ・デ・ダナーンの勝利に貢献しており〔、フォモール族との戦いにも参加している〔『ケルト神話』145,146頁。〕。 また、アーサー王伝説に登場する湖の貴婦人ニミュエ(Nimue)の前身だという説もある〔。 == 出典 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネヴァン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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