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ノブキ
ノブキ ''Adenocaulon himalaicum'' Edgew. は、キク科の草本。葉がフキにやや似ていて、地味な花を咲かせ、粘りけのある種子を付ける。 == 特徴 == 横に這う地下茎のある多年生草本〔以下、記載は主として佐竹他(1981),p.188〕。茎は立ち上がって高さ60-100cmに達する。上方では分枝して柄のある腺体がある。葉は茎の基部に集まって生じ、葉柄が長さ10-20cm、葉身は長さ7-13cm、幅は11-22cm。葉身は三角状心形で、ややフキの葉に似ているが、葉柄には翼がある。また、葉裏には白い綿毛が密生する。 花期は8-10月。茎の先端に円錐花序を生じる。総苞片は5-7個あり、長さ2.5mm、幅5mmで半球形。頭花の径5mm。この属では頭花を構成する小花の内、外側には雌花が並び、内側には両性花が並ぶ。雌花は結実するが、両性花は不稔である〔佐竹他(1981),p.187〕。雌花は周囲に7-11個あり、その花冠は長さ1.5mm、広鐘形で4-5裂しており、退化した葯がある。両性花は内側に7-18個あって、花冠は白く〔北村他(1957),p.67〕、筒状で長さ2mm、5裂して裂片は長さ1mm。痩果は長さ6-7mm、棍棒状で、先端付近には柄のある腺体が多くあり、他物に粘り着く。また、痩果が熟すると互いに間を開けるように広がる。ちなみに上記のように両性花は果実を形成しないので、果実は頭花の外側に輪の形に並び、中央に空白が出来る。痩果は人や動物に粘着して散布される〔小山(1997),p.157〕 和名は野蕗であり、葉の形がフキに似ることによる〔小山(1997),p.157〕。なお、牧野は本種に当てられる漢名として和尚菜を挙げつつ、それを誤りとしている〔牧野(1961),p.638〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ノブキ」の詳細全文を読む
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