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心臓外科におけるノーウッド手術()またはノルウッド手術とは、主に左心低形成症候群に対して行われる姑息手術である。低形成な左室に代わり、右室・主肺動脈に左心機能を代替させることを目的とする。 術式は、まず(心房間交通が無い場合)心房中隔欠損作成を行い動脈血と静脈血を混合させ、更に主肺動脈を離断して遠位側は結紮する。近位側は細く低形成な大動脈弓と吻合し、これにより大動脈が再建される。そして腕頭動脈や右室から肺動脈へシャントを作成し、肺循環に血流を供給する。本術式には人工心肺による体外循環が必須である。 == 概要 == ノーウッド手術は左心低形成症候群(HLHS)に対する手術として、1981年にアメリカの小児心臓外科医であるノーウッド(William I. Norwood)らにより最初に報告された。 本術式はHLHSに対する第一段階の手術であるが、同時に心臓手術としては最も難易度の高い部類に入る手術である。当初ノーウッドが本術式を報告して以降、多くの心臓外科医がHLHSに対しノーウッド手術を試みてきたが、ノーウッド本人以外の手術成績は惨憺たるものであった。しかし1990年代に入ってから手術成績は著明に改善し、術前・術後管理の向上も相まって、現在では80%以上の生存率の報告が見られるようになっている〔Mahle WT, et al., Survival After Reconstructive Surgery for Hypoplastic Left Heart Syndrome: A 15-Year Experience From a Single Institution., Circulation. 2000 Nov 7;102(19 Suppl 3):III136-41.〕〔Ishino K, et al., The modified Norwood procedure for hypoplastic left heart syndrome: early to intermediate results of 120 patients with particular reference to aortic arch repair., J Thorac Cardiovasc Surg. 1999 May;117(5):920-30.〕。また後述する佐野シャントによるノーウッド手術変法は、肺・体血流比のアンバランス、拡張末期圧低下による術後の突然死を克服するためになされてきた様々な試みのうちの一つであり、報告によれば(Sano, 2004年)〔Sano S, et al., Right ventricle-pulmonary artery shunt in first-stage palliation of hypoplastic left heart syndrome., Semin Thorac Cardiovasc Surg Pediatr Card Surg Annu. 2004;7:22-31.〕この手法の導入により術後の早期生存率が91%に向上した。欧米でも佐野シャントを用いるようになってからHLHSの治療成績は良好になりつつある。但し、佐野シャントでは心室切開を伴うため将来の心機能低下が危惧され、術後の長期経過観察が必要である〔龍野勝彦 他, 『心臓血管外科テキスト』, 中外医学社, 2007年, p209〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ノーウッド手術」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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