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ハイミー事件 : ミニ英和和英辞書
ハイミー事件[くだん, けん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [こと]
 【名詞】 1. thing 2. matter 3. fact 4. circumstances 5. business 6. reason 7. experience 
事件 : [じけん]
 【名詞】 1. event 2. affair 3. incident 4. case 5. plot 6. trouble 7. scandal 
: [くだん, けん]
 【名詞】 1. matter 2. case 3. item 

ハイミー事件 ( リダイレクト:ハイミー#ハイミー事件 ) : ウィキペディア日本語版
ハイミー[くだん, けん]

ハイミー®は、味の素株式会社が製造・販売する複合調味料である。1962年の発売当時は商品名に「ハイ・ミー」とが入っていたが、1979年より「ハイミー」の表記に改められている〔味の素グループの歩み Vol.10 〕。
== 歴史 ==
1913年池田菊苗の弟子の小玉新太郎は、鰹節うま味成分がイノシン酸であることを解明した。味の素社は早期から調味料としての実用性に着目し、1933年に「魚肉より調味料を製造する方法」として特許を取得した。東京大学農学部国中明は、酵母核酸を、発酵培養で得られた酵素で分解してイノシン酸とグアニル酸を得る方法、そしてこれらが呈味物質であることを解明した。ヤマサ醤油はこれに基づき1957年特許を出願。武田薬品工業は、グアニル酸がシイタケのうま味成分であることを解明し、ヤマサ醤油とは異なる製造法の特許を出願した。味の素社は、1959年グルタミン酸ナトリウム(MSG)に微量のイノシン酸ナトリウムを添加すると呈味力が相乗的に増加する効果を確認し、同年9月に特許を出願したが、ヤマサ醤油は前年4月に、すでにMSGと核酸との相乗効果に関する特許を出願しており、1961年4月にイノシン酸の相乗効果とグアニル酸の相乗効果とに特許を2分割した。味の素社と武田薬品は、ヤマサ醤油に対し実施料を支払うことで許諾を受けることとなった。このヤマサ醤油の特許であるが、のちの1970年に特許料の一部の不納によりヤマサ醤油は権利を喪失。味の素社、ヤマサ醤油、武田薬品工業、旭化成工業協和醗酵の5社の特許係争の和解につながっている〔『味の素グループの百年』 p289-290〕。
味の素社は煮干しからの抽出法によるイノシン酸Naの工業化に踏み切り、1960年10月に、MSGに2%のイノシン酸Naをコーティングした、世界初〔の複合調味料「味の素プラス」を発売。翌年3月には、イノシン酸Naのコーティング量を4%にした「強力味の素プラス」を発売した。しかし、同年4月に武田薬品から、イノシン酸Na・グアニル酸Naの混合物を8%配合した「いの一番」、同11月にはヤマサ醤油からイノシン酸Na12%配合の「フレーブ」を発売開始。これらの競合他社は酵母核酸分解法による核酸の低コストな大量生産が可能で、競合商品は強力味の素プラスに比べ呈味力が勝っていた。味の素社はイノシン酸を大量生産する独自技術の研究に注力し、発酵法と合成法を組み合わせる方法を開発した。この技術は、1968年4月に日本化学会科学技術賞、1969年4月には大河内記念生産賞を受賞している〔『味の素グループの百年』 p291〕。1962年11月、MSGにイノシン酸Naを12%コーティングした「ハイ・ミー」の発売を開始。競合品に比べても遜色ない商品であったが、1年以上後発となり市場占有率の確保は難航した。消費者向けのエプロンプレゼントキャンペーンや、販促部隊による小売店への陳列ケース設置などが功を奏し、1966年には同種製品の市場占有率首位となった。家庭用「味の素」には、1965年11月よりイノシン酸Naを1%コーティング、1968年11月からは5'-リボヌクレオチド二ナトリウム1.5%配合となり〔、2015年現在は、グルタミン酸Na97.5%、イノシン酸Na・グアニル酸Na各1.25%の配合となっている〔うま味調味料「味の素®」 (味の素 商品情報)〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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