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ハンセン–ジャガナサン境界(ハンセン–ジャガナサンきょうかい、)とは、金融経済学とマクロ経済学において金融資産の資産価格モデルにおける確率的割引ファクター()の分散の下限を決定する理論である。1991年にラース・ハンセンとにより発表された。一般的な資産価格モデルのほとんどに適用可能なため、資産価格モデルの妥当性を確かめるために用いられる。 == 概要 == 金融資産 の時点 における価格 が次の方程式で決定されるとする。 : ただし、 は時点 において金融資産 を保持していることによる利益(インカム・ゲインのことで、例えば株式なら配当、債券ならクーポンなど)で、 は時点 までの情報による条件付き期待値である。 は時点 における、全ての金融資産に共通の確率的割引ファクターである。 ここで、金融市場に存在する全てのリスクのある金融資産のグロスのトータルリターン を並べたベクトルを とする。すると次の不等式が成り立つ。 : ここで、 は確率的割引ファクター の条件付き分散、 はリターンベクトルの条件付き分散共分散行列、 は全ての要素が1であるベクトルであり、 はベクトルの転置を表す。この不等式の右辺を指してハンセン–ジャガナサン境界と呼ぶ〔〔, p.769〕。 ここで が0ではないと仮定すると、安全資産のグロスの利子率を とした時、 : であるので、ハンセン–ジャガナサン境界の両辺を で割ることで次の表現が得られる。 : 金融資産の超過リターンベクトルを とすれば、 かつ なので結局、 : という表現も可能になる。 またハンセン–ジャガナサン境界は無条件の期待値と分散についても成立する。ここで、 は接点ポートフォリオのシャープ・レシオの2乗であり、接点ポートフォリオはシャープ・レシオを最大化するポートフォリオでもあるので、 : とも書ける。ただし、 はポートフォリオ のシャープ・レシオである。等号成立は確率的割引ファクターが何らかのポートフォリオのリターンの線形結合として表現できる時のみであり、CAPMなどがそれにあたる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハンセン–ジャガナサン境界」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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