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ハンセン溶解度パラメーター(Hansen solubility parameter, HSP)は、Charles M. Hansenが1967年に博士論文で発表した、物質の溶解性の予測に用いられる値である。 HSPは「分子間の相互作用が似ている2つの物質は、互いに溶解しやすい」との考えに基づいている。HSPは以下の3つのパラメーター(単位:MPa0.5)で構成されている。 * : 分子間の分散力によるエネルギー * : 分子間の双極子相互作用によるエネルギー * : 分子間の水素結合によるエネルギー これら3つのパラメーターは3次元空間(ハンセン空間)における座標とみなすことができる。そして2つの物質のHSPをハンセン空間内に置いたとき、2点間の距離が近ければ近いほど互いに溶解しやすいことを示している。 あるポリマーがある溶媒に対して可溶であるかどうかの予測は次の方法で行う。ポリマーが相互作用半径という値を持っており、ポリマーのHSPの座標を中心とした半径の球がハンセン空間内にあるものと仮定する。また、ポリマーのHSPと溶媒のHSPの間の距離は以下の式によって計算される。 とから系の相対エネルギー差(relative energy difference, RED)をと定義する。(溶媒のHSPが半径の球の内側にある)ならば溶媒に対してポリマーが可溶、(球の表面上)ならば部分的に可溶、(球の外側)ならば不溶であると予測される。 ==用途== HSPは、溶媒・ポリマー間の相互作用の理解が不可欠な、塗料、被膜などの産業において古くから用いられており、以下に示すような幅広い分野に応用されている。 * 環境中でのポリマーの応力割れ * 顔料(カーボンブラックなど)の分散の制御 * カーボンナノチューブ、フラーレン、量子ドットなどのナノ材料の可溶性・分散性 * ポリマーに対する粘着力 * プラスチック材料に対する溶剤や化学物質の浸透性(ゴム手袋の安全性、食品包装のバリア性能、皮膚への浸透性などへの応用) * ポリマー内への溶剤の拡散 * DNAとの相互作用による細胞障害性〔C.M. Hansen, Polymer science applied to biological problems: Prediction of cytotoxic drug interactions with DNA, European Polymer Journal 44, 2008, 2741–2748〕 * 匂い物質がポリマーに溶解することによって応答する人工嗅覚〔M. Belmares, M. Blanco, W. A. Goddard III, R. B. Ross, G. Caldwell, S.-H. Chou, J. Pham, P. M. Olofson, Cristina Thomas, Hildebrand and Hansen Solubility Parameters from Molecular Dynamics with Applications to Electronic Nose Polymer Sensors, J Comput. Chem. 25: 1814–1826, 2004〕 * 使用が望ましくない溶剤からより望ましい代替品への置き換えを安全・安価・迅速に行うために、HSPに基づく混合溶剤の合理的設計 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハンセン溶解度パラメーター」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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