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ハンマーブローとはロッド式駆動を採用する蒸気機関車に起こる現象で、動輪が軌条に対して与える上下方向の槌打力のことである。駆動系の重量バランスの不均衡により発生する。 発生原因は、ロッド式では駆動系に動輪追随して回転する回転部(クランクピン、連結棒、リターンクランク、主連棒よび偏心棒の重心より後方部分)と前後に往復する往復部(ピストン、ピストン棒、クロスヘッド、主連棒の重心より前方部分)の2種類があり、振動を抑制するためにはそれぞれについて重量バランスを取る必要があるが、相互に相関関係があり完全なバランス取りは困難で必ず回転部と往復部双方にアンバランスを残してしまう。結果、往復部分の残留アンバランスについては 部品の前後移動によって重心が前後するため前後に車体を揺する力となり(=車体のヨーイングや蛇行動の原因となる)、回転部分の残留アンバランスについては動輪の回転に伴って軸重が増減(ウエイトが上向きのときは軸重減、下向きのとき軸重増となる)するため車体を上下に揺する力となる。この上下加振力がハンマーブローと呼ばれる。 一般的に蒸気機関車の駆動系の重量バランスは、回転部の質量を100%バランスさせるのに必要な質量に、さらに往復部分をバランスさせるのに必要な質量(超過釣合質量)を加算した分のカウンターウエイトを装着している。 つまり、いったん取れた回転部のバランスを往復部のバランスウエイト分の重量が崩すかたちになっており、設計時に前後振動の低減を優先(追加ウエイトを多めにする)とハンマーブローの低減を優先(追加ウエイト量を少なめに制限又はつけない)のどちらを選択するかによって程度の差はあるものの必ずハンマーブローが出ることとなる。 なお、この現象は軌道に負荷を与えるほか、軌道の許容荷重の一部が槌打力に耐えるために費やされることになるため軸重を大きく取れず牽引力を下げる要因となるため発生しないことが望ましいものの、上記理由から完全にゼロには出来ないため、走り装置のような運動部分の軽量化や多気筒化などにより可能な限り抑えるべく対策がとられている。そして、一般的には欧米諸国の鉄道は軌道強度が高く余裕があるため往復部の釣り合い優先の設定で大きめな追加ウエイトを装備するためハンマーブローが大きく、反対に日本の鉄道は軌道強度が低く耐久性に余裕がないため回転部のバランス優先の設定がされ追加バランスウエイトを小さめにしてハンマーブローを小さくしている。 == 参考資料 == * 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハンマーブロー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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