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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana) ・ F : [えふ] ファロー四徴(症)
ハードSF()は、サイエンス・フィクションのうち、(1)主流あるいは「本格」SF (ハードコアSFとも)、(2)科学性の極めて強い、換言すれば科学的知見および科学的論理をテーマの主眼に置いたSF作品を指す。また、そのようなスタイルを指す。以下では専ら(2)について説明する。 日本語では対応する言葉がなく、英語がそのまま片仮名で用いられているが、中国語では「」(科幻=科学幻想=SF)と訳されている。 「ハードSF」という用語は1957年、ジョン・W・キャンベルの ''Islands of Space'' についてのアスタウンディング誌に掲載されたレビューでが使ったのが初出とされている。 == 定義 == 「ハードSF」とされる作品群においては、科学技術、とくに既知の天文学・物理学・化学・数学・工学技術などの正確で論理的で厳密な描写と、これらの科学知識に裏付けられた理論上可能なアイデアが中心となり、後にそれを否定する発見があったとしても「ハードSF」でなくなるわけではない。例えば、P・スカイラー・ミラーはアーサー・C・クラークの1961年の長編『渇きの海』をハードSFと呼んだ〔。月のクレーター内に砂で埋まったポケットがあるというアイデアは今では否定されているものの、ハードSFという分類は今も有効である。なお、ここで言う「科学」は「自然科学」であり、人文科学や社会科学は含まれず、心理学などの科学を取り入れたSFについては、英語圏ではソフトSF (Soft science fiction) という語がある。これはハードSFの対義語として1970年代後半に生まれた用語である。日本語圏では一般的ではなく、単なる逐語的対義語としてソフトSFという言葉が使われることがある程度である。実際、厳密な分類ではなく、レビューや評論で作品を分類するのに便利な用語でしかない。 ハードSFとはどんなものか、を説明した成文としては、以下のようなものがある。 大野万紀の『SFハンドブック』の「ハードSF」の項目では、石原藤夫による「小説の〈問題意識〉、〈舞台設定〉、〈展開〉、〈解決〉のすべてにおいて、理工学的な知識に基づいた科学的ないしは空想科学的な認識や手法を生かしたもの」〔この文章自体は、ハヤカワ文庫『宇宙船オロモルフ号の冒険』(石原藤夫)の解説(大野万紀)において、『梅田地下オデッセイ』(堀晃)の石原による解説にある内容を大野が「ぼくなりに要約」したもの(p.299)、が初出と思われる。〕、小松左京による「科学の理論的追求が、そのフロンティアにおいて遭遇している "問題" について、文学的な "処理" を行う」〔徳間文庫版『太陽風交点』(堀晃)の解説(p.306)が初出か?〕、自由国民社『世界のSF文学総解説』からの「SFというジャンルを、SFのもつ科学ムード的、イメージ的側面に重きをおいてとらえていった場合、その中核的な部分にあたる作品をいう」といった定義を引用している。 また、石原藤夫と金子隆一の『SF キイ・パーソン&キイ・ブック』での「科学的仮説や論理が小説のプロットと一体化していて、前者をのぞくと、質の問題とは無関係に、小説とは呼べないものになってしまうようなサイエンス・フィクションのことである」とある。 1990年代になって、DNAやミトコンドリアなど、新たに興隆したバイオテクノロジーの知識を駆使した作品群が続々と登場したが、その分類をめぐっては、該博な生物学的アイデアを中心としていることに注目して「新たな形式のハードSF」とみなされる一方で、「SFではなくバイオホラー、あるいは理数系ホラー」という異なるジャンル概念に分化させる意見もあり、評価は一定していない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハードSF」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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