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バカボンのパパ : ウィキペディア日本語版
バカボンのパパ

バカボンのパパバカボンパパ)は、赤塚不二夫のギャグ漫画・『天才バカボン』、ならびにそれを原作としたアニメの登場人物である。
== 人物像 ==
『天才バカボン』の主人公で、バカボンとハジメの父。妻はバカボンのママ。誕生日は本人によると「昭和元年12月元日のクリスマスの夜」〔原作のバカボンのパパ誕生秘話の回より。〕。これは昭和元年(1926年)12月25日生まれ(昭和最初の日)のことと解釈される〔バカ田大学後援会『天才バカボンの大神秘―バカボンのパパの知能指数は12500なのだ!?』ベストセラーズ、1993年、12頁。ISBN 4584181543〕。生年月日は植木等と同じである。連載開始が昭和42年(1967年)であったため、年齢は41歳〔ただし、インチキの占い師に年齢を聞かれた時「45歳」と答えたことがある。〕とされており、アニメ第2作後期エンディングでもそのように歌われている。血液型はBAKA型という特殊型で、なめると甘い味がする。
パパ側の親族に関しては、「わしの生まれたはじめなのだ」「わしの天才がバカになったのだ」で、「一郎」という名のパパの父親(通称「パパのパパ」)と、父親の弟(つまりパパの叔父)が登場しており、二人ともパパに顔が似ている。また「〜はじめなのだ」では、パパの父親が子供代わりに飼っていた、ウマブタニワトリネコの計4匹のペットが存在していたが、パパが産まれると用済みとばかりに、出産祝いに全て丸焼きにしてパパと父親に食べられてしまい、叔父をあきれさせた。なお、この2話ではパパの母親は登場せず、叔父が「3年前(1923年)に入院した」〔つまり母親が入院して、パパは3年間も産まれなかった。父親が動物を子供代わりにしていたのはそのため。〕と言っていた程度だったが、その後「母をたずねて三千円」(1972年発表)で登場。それによると、パパの母親は20年前(1952年)にパパから3,000円借金をしたのだが、その夜母親は突然失踪してしまったという。その後母親に再会したパパは、母親に「3000円返してください」と返済を迫り、さらに利子も請求するなど、借金と失踪がきっかけで、母子の情愛がなくなってしまったのであった。なお、母親の名は、前述のパパ誕生秘話では「マリア」となっていたが、「母をたずねて~」では「トロ」となっている。
熊本県七城中学校(実在)〔当時赤塚のアシスタントであった、現・漫画家の近藤洋助が七城中学校卒業であったことから、赤塚が「なるべく遠くの出身ということにしたかった」と思ったことにより、この設定が付いたという(日本テレビ)の『日本二の旅』でも紹介。2010年3月11日付・熊本日日新聞においても『「バカボンのパパ」の母校の菊池市・七城中に石碑完成「著作権は問わないのだ」』の見出しで関連記事掲載)。〕・東京都のバカ田高校を経て〔曙出版『天才バカボン』第30巻より。〕、バカ田大学を首席で卒業。学級委員も務めた。大学時代のあだ名はキャロル、またはノールス(がいつも留守だから)。バカ田大学の卒業式の日、「東洋工業に入社してマツダ・キャロルを作るのだ」などと言ったことがある。妻であるバカボンのママと出会ったのも大学時代である。
口癖は「これでいいのだ!」「タリラリラ〜ン〔厳密にはパパの口癖ではなく、初期作品「タリラリラーンのとうがらし」(竹書房文庫第2巻)で、激辛唐辛子製造会社「八色(パーいろ)とうがらし」社内で唐辛子を味見したり飲んだりしたりした際に、錯乱状態になった社員達が叫んだ言葉。この会社にパパが入社した時、うっかり唐辛子の樽に落ちて、顔面が腫れ上がった状態で帰宅した際、パパが「もうあんな会社はタリラリランだ!!」と叫んだ時から、パパが多用する様になった。〕」「コニャニャチハ」「はんたいのさんせい」「さんせいのはんたい」など。サブタイトルのほとんどに使われている「〜なのだ」という語尾の多用も一般的にパパの特徴とみられているが、原作初期は「〜だよ」など普通の語尾で会話することの方が多かった。「コニャニャチワ」は当時投稿の挨拶などに多用され、現在でもラジオ番組の投稿に用いられる挨拶の変形の元祖であるとされている。また、理解不可能な事態に直面すると、「国会で青島幸男が決めたのか?」と言うこともある〔『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』でも野原ひろしがこのセリフを使ったことがある。〕。
ハチマキと腹巻を身に付け、口元に髭を生やしている。鼻毛を伸ばしているように見えるが、実はである〔竹書房文庫『天才バカボン』17巻「ハナゲもあらしもふみこえるのだ」。アニメでもこの設定に準じており、クシャミなど鼻の穴が映るシーンではきちんと描き分けられているが、鼻毛として描かれている場面も多い。〕。ハラマキの下に履いているズボンの色はアニメ版第1作目では藤色だが、第2作目以降は青(紺)色になっている。
レバニラ炒めが好物で、しばしばこの料理の名を口にする。おでんではタコの足が好みで、竹輪が嫌い。以前は唐辛子たこ焼きも好物だったが、二つとも何らかの理由で嫌いになった。タバコも吸うが、そのシーンはあまり出てこない。アニメ第3作では「ハイライト」らしきタバコが出てきている。
性格は子供っぽく、しかも子供の悪い面を体現したかのような人物像で常に誰かをからかったりイタズラしている。バカボン一家以外の彼を知る人物は総じてパパを「バカでいじわる」と評する。また、常識や倫理観にも欠けており、面白がって取った行動が会社を潰したり、人の人生を破滅させたり直接死に追い込むことも少なくない。
ママによると、「をつけない人」らしい(アニメ第1作70話)が、実際は頻繁に嘘をついており、いわば人を騙すことが多い。特にアニメ第3作では強調され、身内のバカボンらや、バカ田大学の後輩が被害に遭っている(72、84話など)。この嘘つきがたたってしまい、パパがトラックにはねられて入院した際には全く信用されなかったこともあった(原作6巻、アニメ第3作1話等)。しかし非常に家族想いで、気まぐれだが義憤に駆られることもたびたびあったりと完全な悪人というわけではない。
普段は支離滅裂、破天荒な言動をしているが、時折、至極まともなことを言うことも少なくなく、友人の前で嘘を付いてでも見栄を張ろうとしたママを批判したこともある。
アニメ第1作では道路交通法違反(無免許運転)で2度検挙されている。第9話では、取り調べの警官に交通事故の写真(漫画の写真ではなく実物の写真)を見せられた上に、「お前たちのような人がいるから、何人もの命が奪われてんだぞ!! 分かってんのか!!」と目ン玉つながりのおまわりさんに怒鳴られ、彼が持ってきた交通事故の写真を見て余りにも無残な様子からショックを受け、バカボンと号泣した。また、第72話では運転免許を取得するため自動車教習所に通っていたが、無免許運転発覚で免許を取得することができなくなった(いわゆる欠格期間)。しかし、人のトラックがパンクしてるのを見て「足はパンクしないのだ」と言って、免許の取得はあきらめた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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