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バサラブ1世(、? - 1352年)は、ワラキアのヴォイヴォド(総督)および公(在位: 1310年/19年 - 1352年)。ワラキアの文書で確認できる最も古い君主であり〔六鹿茂夫編著『ルーマニアを知るための60章』(エリア・スタディーズ, 明石書店, 2007年10月)、210頁〕、の創始者である〔。ワラキア公国は「バサラブの国」を意味する「バサラビア」の名前で呼ばれていた〔萩原直「ベッサラビア」『東欧を知る事典』収録(平凡社, 2001年3月)、459-461頁〕。 バサラブは、バルカン半島北部におけるハンガリー王国と正教会との対立を利用して勢力を拡張した〔。1324年ごろ〔にバサラブはハンガリー王カーロイ1世に臣従を誓うが、カーロイはバサラブを不誠実な臣下と呼んで敵対視した〔。1330年にカーロイ1世はワラキアに遠征軍を派遣するが〔、同年11月12日にバサラブはでハンガリー軍を打ち破る。 ワラキアをモンゴルの攻撃から守り、ハンガリーから独立を勝ち取った、新しい国家の建設者としての事績より、「偉大な」公と称賛されている〔オツェテァ『ルーマニア史』1巻、179頁〕。 == 出自 == 彼の本来の名前は"Basarabai"だったが、名前がルーマニア語に転訛した時に語尾のaiが失われ、"Basarab"となった。名前はクマン(あるいはペチェネグ)の言語で〔S. Brezeanu, ''Identităţi şi solidarităţi medievale. Controverse istorice'', pp. 135–138; 371–386.〕、「父なる統治者」を意味する言葉に由来すると考えられている。 バサラブはハンガリーの宮廷に出仕していたThocomerius〔Giurescu, ''Istoria Românilor'', p.481〕という地方の豪族の息子として生まれるが、Thocomeriusの爵位は不詳である〔。また、Vlad Georgescu(en)などのルーマニアの歴史家は、Thocomeriusをワラキアのヴォイヴォド・(在位1285年 - 1288年)の後継者と推定している〔。 バサラブはルーマニア人(ワラキア人)であると明言されており、カーロイ1世はバサラブを指して「我らが不実なワラキア人」と罵った〔''‘Bazarab infidelis Olacus noster’''; ''Vásáry, István op. cit. p. 150.''〕。 言語学者のSorin Paligaは、名前の語頭に"bas"、"bes-"を冠する点より、"Basarab"はルーマニア語に残るトラキア語由来の人名と推定し、バサラブをバルカン半島南部のトラキア出身と主張したが、彼の意見には反論も多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バサラブ1世」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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