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ファゴットは、木管楽器の一つで、オーボエと同様に上下に組み合わされた2枚のリードによって音を出すダブルリード(複簧)式の管楽器である〔安藤由典 『新版 楽器の音響学』 音楽之友社、1996年、ISBN 4-276-12311-9〕〔YAMAHA楽器解体全書PLUS 〕。低音〜中音部を担当し、実音で記譜される。低音域でも立ち上がりが速く、歯切れのよい持続音を出すことができる。英語に従い、バスーンまたはバズーンとも呼ばれる。 16世紀中頃には使われていたといわれ、当初は2キーだったが、18世紀には3〜4キーとなった。外観が似ているカータル(ドゥルシアンとも)という楽器が直接の祖先とする説が有力である〔アンソニー・ベインズ(著) 奥田恵二(訳) 『木管楽器とその歴史』 音楽之友社、1965年〕。 == 構造 == 通常、楽器本体は大きく次の4つの部分に分けられる。 :(a) ベルジョイント :(b) ロングジョイント(バスジョイントとも) :(c) テナージョイント(ウイングジョイントとも) :(d) ダブルジョイント(ブーツジョイントとも) (e)の部分はボーカルと呼ばれる吹き口で、この先端にリードを取付ける。ベルジョイントの先端部は、大きく分けて「ジャーマンベル」と「フレンチベル」という2種類の形状が存在し、外見上の特徴となっている。冒頭写真のファゴットは「フレンチベル」である。「5ピースモデル」(別名 ジェントルマンシステム)という、コンパクトに収納できるモデルもある。組み立てたときの高さは135cm前後であるが、長い管を二つ折りにした構造の楽器なので、管の総延長はおよそ260cmに達する。 両手ですべての音孔を押さえられるように管を折り曲げてあり、その様が薪の束(伊:fagotto)のように見えるところからイタリアではファゴットと名付けられた。さらに音孔部の管壁を厚くして、孔を斜めに開けることにより、指が届きやすいよう工夫されている。現在の楽器では、伝統的な音色を失わない程度に合理的な位置に穴を開け、キー装置によって指の届かない音孔の開閉を行っており、このためキーの数が30前後とかなり多くなっている。 演奏時にはストラップを用い、楽器を斜めに構えて吹く。ストラップは肩から掛けるもの、首から掛けるもの、襷状のもの、尻で敷いて楽器の底部に引っ掛けるもの(シートストラップ)などがある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファゴット」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bassoon 」があります。 スポンサード リンク
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