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バルドル(、)は北欧神話の光の神である。 後述の『スノッリのエッダ』では、最も賢明で、美しく光り輝く美貌と白いまつ毛を持ち、雄弁で優しいとされ、やや優柔不断な面もあったが彼の裁きは不変であるといわれる〔『エッダ 古代北欧歌謡集』p.244(「ギュルヴィたぶらかし」第22章)〕。 両親はオージン(オーディン)とフリッグ〔谷口幸男「スノリ『エッダ』「詩語法」訳注」『広島大学文学部紀要』第43巻No.特輯号3、1983年、p.20〕、妻はネプの娘ナンナで、彼女との間に息子フォルセティがいる〔『エッダ 古代北欧歌謡集』p.248(「ギュルヴィたぶらかし」第32章)〕。ブレイザブリク(ブレイダブリク、ブレイザブクリク)という館に住み〔フリングホルニという船を所有している〔『エッダ 古代北欧歌謡集』pp.270-273(「ギュルヴィたぶらかし」第49章)〕。 両『エッダ』においては、ロキの奸計により異母弟ヘズにより殺されるが、ラグナロクで世界が滅びた後に現れる新世界に甦り、ヘズと共に暮らすとされている。罪なくして一度死んだ後に復活するという神話は、キリスト教の伝播に伴ってその影響を受けたものとも考えられている〔『北欧の神話』p.143、p.206〕。山室静によれば、バルドルはサガなどでは戦士とみなされており、彼が神として崇拝されていた形跡はないという〔『北欧の神話』p.143〕。 == 『エッダ』 == === 『古エッダ』 === 『古エッダ』の詩『バルドルの夢』では、バルドルが悪夢を見たことを心配したオージンが自らニヴルヘル(en)に下り、死んだ巫女を目覚めさせて、バルドルの運命を尋ねる。詩は、バルドルがヘズに殺されること、ヘズに対し復讐をするのがリンドとオージンの間の子として生まれ1夜で武器をとるヴァーリであることを伝え、互いの正体を知った後に巫女がオージンに帰郷を勧めるところで終わる〔『エッダ 古代北欧歌謡集』pp.199-200(「バルドルの夢」)〕。 ヴァーリによるヘズへの復讐は、『古エッダ』の『巫女の予言』〔『エッダ 古代北欧歌謡集』p.12(「巫女の予言」)、p.22(「巫女の予言」訳注115)〕、および『ヒュンドラの歌』第29節〔『エッダ 古代北欧歌謡集』p.210(「ヒュンドラの歌」)〕において説明されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バルドル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Baldr 」があります。 スポンサード リンク
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