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Peyer's patche =========================== ・ 板 : [ばん, いた] 【名詞】 1. board 2. plank
パイエル板(パイエルばん、Peyer's patch)とは、空腸や回腸において、腸間膜の反対側の所々に存在する、絨毛が未発達な領域のことである。哺乳類の免疫器官の1つ。 == 概要 == 小腸(空腸と回腸)の内側に絨毛が多数存在していて、その表面積が大きくなっているのは周知のことである。しかし、この絨毛は空腸と回腸内に一様に分布しているわけではなく、パッチワーク状に絨毛が未発達な場所が点在している。これがパイエル板である。 脊椎動物にはリンパ小節と呼ばれるリンパ球の集結する免疫器官があり、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類ではこれが集合リンパ小節と呼ばれる集合体を形成する。一般によく知られたものは口腔に形成される扁桃や、哺乳類に見られるリンパ節であるが、その中の1つに小腸に見られるパイエル板がある。ヒトでは小腸の空腸の部分から孤立リンパ小節が出現し、回腸に至るとリンパ組織が増加して、腸間膜付着部と腸壁を隔てて反対側の粘膜内に、20個から30個のパイエル板が出現する。1個のパイエル板は約20個のリンパ小節から構成されている。 パイエル板は腸管関連リンパ組織の構成要素の1つであり、腸内細菌など腸管内物質に対する免疫応答の制御に関わっている。小腸の粘膜固有層の中に数十個から数百個のリンパ小節が平面的に集合したもので、扁桃やリンパ節ほど器官としては分化していない。リンパ球が多数集合しており、その中のB細胞の一部はプラズマ細胞に分化して、免疫グロブリンの中でも主としてIgAを産生している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パイエル板」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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