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パナイ号事件(パナイごうじけん、Panay incident)は、日中戦争初期の1937年12月12日、揚子江上において、日本海軍機が米国アジア艦隊揚子江警備船「パナイ号」を攻撃して沈没させ、さらにその際に機銃掃射を行ったとされる事件。パネー号事件とも表記される。同日にレディバード号事件も発生している。 == 概説 == 日本軍による南京攻撃中、パナイ号は脱出する外国人を乗せて揚子江を航行中に空母加賀の艦載機による攻撃を受けた。同船に搭乗していたのは米将校5人、兵士54人、米大使館員5人、民間人10人で、日本軍機による攻撃の結果、死者が3人、重傷者は48人となった。また、同船に先導案内されていた米国スタンダード・バキューム・オイル社のメイピン(美平)号、メイシア(美峡)号、メイアン(美安)号にも同様の危害を加えた。さらに、中国人の取調べなどを行っていた日本陸軍の部隊も、再度飛来した日本海軍機の爆撃や機銃掃射に巻き込まれ、日本人にも死者2名、負傷者3名が出た。また、大本営海軍部の公表では、米国国旗を認識できず、中国船と誤認して爆撃したことになっているが、航空母艦加賀の一将校によって故意に計画されたものだと、アメリカは認識していた〔ジョン・トーランド著『大日本帝国の興亡』〕。 1898年2月15日のメイン号事件が米西戦争の直接的な引き金となったことや、1915年のルシタニア号事件がアメリカの第一次世界大戦参戦の遠因となったのとは異なり、パナイ号事件はアメリカの対日戦争の開戦の引き金とはならなかった〔西川秀和 フランクリン・ローズヴェルト大統領の「隔離」演説 〕。 故意爆撃か誤認爆撃かの決着は見なかったが、事件から約2週間で概ね決着した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パナイ号事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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