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パリスの審判(パリスのしんぱん)は、ギリシア神話の一挿話で、トロイア戦争の発端とされる事件である。 == 内容 == イリオス(トロイア)王プリアモスの息子パリス(アレクサンドロス)が、神々の女王ヘーラー・知恵の女神アテーナー・愛と美の女神アプロディーテー(ローマ神話においては、ユーノー・ミネルウァ・ウェヌス)という天界での抜群の三美神のうちで誰が最も美しいかを判定させられた。 テティスとペーレウスの結婚を祝う宴席には全ての神が招かれたが、不和の女神エリスだけは招かれなかった。エリスは怒って宴席に乗り込み、「最も美しい女神にあたえる」として黄金の林檎を投げ入れた。この林檎をめぐってヘーラー・アテーナー・アプロディーテーが争った。ゼウスは仲裁するために「イリオス王プリアモスの息子で、現在はイデ山で羊飼いをしているパリス(アレクサンドロス)に判定させる」こととした(パリスの審判)。この時、女神たちは様々な賄賂による約束をしてパリスを買収しようとした。ヘーラーは「アシアの君主の座」、アテーナーは「戦いにおける勝利」を与えることを申し出た。しかし、結局「最も美しい女を与える」としたアプロディーテーが勝ちを得た。「最も美しい女」とはすでにスパルタ王メネラーオスの妻となっていたヘレネーのことで、これがイリオス攻め(トロイア戦争)の原因となった。トロイア戦争の間にパリスを憎むヘーラーとアテーナーとはギリシア側に肩入れした。 なお古い伝承ではパリスがアプロディーテーの加護の下に置かれ、ヘレネーが連れ去られたとするが、後にゼウスの娘であるヘレネーは半神とみなされ、不敬を避けるためパリスが略奪したのは、ヘレネーに似せて作られた雲で出来た像であったとする説ができた。 フランスの比較神話学者であるジョルジュ・デュメジルによればヘーラーでは「主権」、アテーナーでは「戦闘」、アプロディーテーでは「生産」という三機能を有する〔ペン編集部/編、ペンブックス22 『美の起源、古代ギリシャ・ローマ』 2014年、196頁。 ISBN 978-4-484-14225-8〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パリスの審判」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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