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パンスペルミア説(パンスペルミアせつ、panspermia)は、生命の起源に関する仮説のひとつで、生命は宇宙に広く多く存在しており、地球の生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞が地球に到達したものであるという説。 == アレニウス == 1903年には、スウェーデンのスヴァンテ・アレニウスが唱えた〔『生命科学の基礎』p.72〕。 (1905年にはアインシュタインが光量子仮説でノーベル賞を受賞したが、その3年後の)1908年、アレニウスは自著『世界のなりたち』を出版。そこにおいて、パンスペルミアが、隕石に付着せずとも、それ自体として、恒星からの光の圧力(放射圧、光圧)で宇宙空間を移動する、とする説を提示した〔『生命の起源を宇宙に求めて: パンスペルミアの方舟』p.84-85〕。この説を「光パンスペルミア(説)(radio-panspermia)」と言う〔。地球の位置における太陽光の光圧は5マイクロパスカルにすぎないが、宇宙空間に浮かぶ小さな物体を動かすことは可能かも知れないのである〔。100年前は光圧を用いた太陽帆の実証実験など全く行われていない段階だったので、アレニウスは(ブラックホール研究でも名高い)シュヴァルツシルトの推算値を提示することで説を補強した。その推算値によると、太陽放射の影響を最も受ける球体の大きさは160ナノメートル (nm) だと計算した〔。(なお、アレニウスの時代には微生物の最小の大きさは200~300nmと考えられていたが、現在では200nmをやや下回るくらいだと考えられるようになっており、シュヴァルツシルトによる推算値に近づいてきている〔。) (なお、アレニウスの「光パンスペルミア」と対比して、隕石などに付着した生命の種子に起源がある、とする説のほうは「弾丸パンスペルミア (ballistic-panspermia)」や「岩石パンスペルミア (litho-panspermia)」と言う〔。) 光パンスペルニアにせよ弾丸パンスペルミアにせよ、微生物が地球にたどりつくには宇宙の超低温に耐えなければならない。海王星の温度は当時マイナス220度と推定されていたので、アレニウスは微生物が液体空気のマイナス200度で半年以上耐え続けられることを実験で示して例証のひとつとした〔。生命現象を化学現象の一種だととらえるならば、温度が低いほど生命の過程もゆっくり進むことになる、とアレニウスは洞察し、室温10度で1日で死ぬ微生物の場合、海王星のマイナス220度ならば死滅するのに300万年かかる、と試算した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パンスペルミア説」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Panspermia 」があります。 スポンサード リンク
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