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タビュレーティングマシン(Tabulating machine)は日本では一般にパンチカードシステムと呼ばれていたもので、会計などの作表を補助する機械群。タビュレータ (tabulator) とも。ハーマン・ホレリスが発明し、1890年の米国国勢調査のデータ処理で初めて使用された。その後コンピュータが普及するまでデータ処理に広く使われた。 「スーパーコンピューティング」という言葉は1931年、紙がIBMがコロンビア大学に納入した大型特製タビュレータを指して使ったのが最初である〔 なお、95ページにある1920年という日付は間違っている。詳しくは The Columbia Difference Tabulator - 1931 を参照〕。 == 1890年の国勢調査 == 1880年の国勢調査は集計に7年を費やし、結果が出たときには既に時代遅れの数値と言わざるを得なかった。1880年から1890年にかけての移民などを原因とするアメリカ合衆国の急速な人口増加により、1890年の国勢調査は約13年かかると予測された。アメリカ合衆国憲法は国勢調査の数値を元に州ごとの課税配分と連邦議会の州ごとの定数を決定することを要求していたため、もっと素早く集計する方法が必要とされた。 この目的のため、1880年代末ごろ、パンチカードはホレリスにより発明された。発想の元は直接には、鉄道の切符において、車掌が切符に穴を開ける位置によって情報を付与していた(例えば、目的地、旅客の年齢など)ところからである。同様のものは機械制御用として以前から存在しており(例えば、オートマタ、ピアノロール、ジャカード織機など)たとえばピアノロールは「楽曲のデータ」を、ジャカード織機のそれは「布の柄のデータ」を記録しているものと見ることもできるが、それをデータ処理に利用したのがホレリスの発明と言える。ホレリスは紙が絶縁体として機能し、穴の開いたところだけ電気を通すことができると気づいた。当初紙テープを試してみたが、最終的にパンチカードに到達した〔Columbia University Computing History - Herman Hollerith 〕(当初はホレリスカードと呼ばれていた)。 ホレリスは丸い穴を12行24桁の格子状に開けるパンチカードを採用した。彼の機械は継電器(とソレノイド)を使って機械式カウンタをインクリメントする。バネ付きの針金がカード読み取り機の上部に並んでいる。カードは水銀のプール群の上にセットされ、各プールはカード上の各穴の位置にある。針金をカードに押し付けると、穴のある位置では針金が水銀のプールに浸り、電気回路が形成される。その結果がカウンター(計数器)に送られ、ベルを鳴らしてカードが読み取られたことを操作者に知らせるのである。 タビュレータには40個のカウンタがあり、それぞれ100個の目盛りがついたダイヤルでカウントを示す。ダイヤルには2本の針があり、1本はカウントアップするたびに動き、もう一本は前者が一周するごとにカウントアップする。そのため、カウンタは最大10,000までカウント可能である。カウンタにはパンチカードの特定の穴を対応させることができ、継電器による一種の論理回路を使って一連の穴の組み合わせをカウントさせることもできる。 例えば、既婚の女性をカウントするなどである。 ホレリスの技法(カードとタビュレーティングマシンとキーパンチ機)は1890年の国勢調査で採用された〔U.S. Census Bureau: The Hollerith Machine 〕。カードには、年齢、住居種別、性別などの情報がコード化されて格納される。事務員は集められた情報をカード上にパンチすることができた。1890年の国勢調査は予定より数カ月早く18ヶ月で完了し、その期間内に二重チェックも行われた。予算より遥かに少ない金額で済んだ〔U.S. Census Bureau: Tabulation and Processing 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タビュレーティングマシン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Unit record equipment 」があります。 スポンサード リンク
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