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ヒッグス機構 : ミニ英和和英辞書
ヒッグス機構[ -きこう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [き, はた]
 (n) loom
機構 : [きこう]
 【名詞】 1. mechanism 2. organization 3. organisation 

ヒッグス機構 : ウィキペディア日本語版
ヒッグス機構[ -きこう]

ヒッグス機構( -きこう、)とは、ピーター・ヒッグス1964年に提唱した、ゲージ対称性の自発的破れと質量の生成に関する理論である〔Higgs (1964)〕。
ゲージ理論において、ゲージ場は質量項を持つことができないが、この理論では、ヒッグス場が真空期待値を持つことで系の対称性を破り、ゲージ粒子はヒッグス場との相互作用を通して質量を獲得するものと考える。
ただし、この理論によれば真空と同じ量子数を持つスカラー粒子が現れるとされるので、この理論が現実の物理に適用できるものだと証明するためには、その粒子(ヒッグス粒子)を実験的に見つけることが課題になる〔『改訂 物理学事典』 p.1710 「ヒグス機構」〕。
この機構(メカニズム)は、まず1962年フィリップ・アンダーソンによって提唱され、類似のモデルが1964年に3つの独立したグループによって発展させられた。すなわち (1) ロベール・ブルー:en:Robert Broutフランソワ・アングレール 、(2) ピーター・ヒッグス、および(3) :en:Gerald GuralnikC. R. HagenTom Kibbleの3グループである。よって、このメカニズムは次のような様々な呼称で呼ばれている。Brout–Englert–Higgs mechanismブルー・エングレール・ヒッグス・メカニズム)、あるいはEnglert–Brout–Higgs–Guralnik–Hagen–Kibble mechanism, Anderson–Higgs mechanism, Higgs–Kibble mechanismアブドゥッサラームによる)あるいはできるだけ頭文字だけにしてABEGHHK'tH mechanism (Anderson, Brout, Englert, Guralnik, Hagen, Higgs, Kibble and 't Hooftの頭文字。ピーター・ヒッグスが他の研究者たちに敬意を払ってこう呼んだ。)〔。
== 概要 ==
ゲージ対称性を持つ理論において、ラグランジアンの中にゲージ場の質量項は入ることが出来ないため、ゲージ場の裸の質量は0である。しかしながら、ヒッグス機構はゲージ場とスカラー場の相互作用によって、低エネルギーにおいてゲージ粒子に質量を与えることが出来る〔。
つまり、もしヒッグス機構が起こっていれば、従来は困難とされたゲージ粒子の質量に対して、物理学的に整合性を保った、合理的な説明を与えることができる。
系の対称性が破れると南部・ゴールドストーン粒子が生じるが、この機構が起こるときには物理的な南部・ゴールドストーン粒子は現れず、その自由度はゲージ場の縦波成分として吸収されてゲージ場は質量を持ったベクトル粒子となる〔。
この機構において系の対称性を破るために導入される場はヒッグス場と呼ばれる〔標準模型(電弱対称性)のもののみを指して使われる場合もあるが、通常は大統一論に現れる大きなゲージ群を破る場や標準模型の拡張版のヒッグス場など自発的に対称性を破るスカラー場一般をヒッグス場と呼ぶ。〕。
ヒッグス場はゲージ群の下で非自明な表現(チャージ)をもち、ゲージ理論に従ってゲージ相互作用をする。
ヒッグス場が真空期待値をもつと対称性が破れ、ヒッグス場とのゲージ相互作用を通じてゲージ場は質量を獲得する。
対称性が破れた後に残る場が量子化されて得られる粒子がヒッグス粒子である〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ヒッグス機構」の詳細全文を読む




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